オリーブオイルと聞いて思い浮かべる国はどこですか?
おそらく大半の人はイタリアと答えられるでしょう。
現在ではアルゼンチンやニュージーランド、チリといった地中海とは離れた新しい国でもオリーブオイルは生産されています。この状況はワインと似ています。
ワインのように今となっては様々な国々で生産されているのにどうしてでしょうか?
それは、オリーブオイルにおける歴史の中心であった国がローマだったことから推察されます。
自国で生産するだけではなく、オリーブオイルの大量消費により周辺国よりオリーブオイルを輸入し貿易が盛んに行われていましたし、オリーブの栽培方法、搾油技術の発展もありました。
このような長い歴史の中で オリーブオイル→イタリア というイメージが人々の間に定着したのかも知れません。
イタリアで栽培されるオリーブの品種は世界一多く、またオリーブの総生産量世界一の座をスペインと争っていることも見逃せません。
イタリアは丘陵や山のある地域が多く、また地中海式気候といった環境はオリーブ栽培には理想的な国と言えるでしょう。北西部のヴァル・ダオスタ州を除きイタリア国中でオリーブ栽培が行われています。
イタリア産ワインでも有名なトスカーナ州は、最高級のオリーブオイルを生産する州としても有名です。トスカーナの生産量はイタリア全体のわずか2,3%にすぎないのですがその品質とマーケティングにより評判が高いそうです。
イタリアはオリーブオイルの生産量が多いことは述べましたが、同時に消費量も多い為、今でもスペインとギリシアから大量のオリーブを輸入し、自国の品種とブレンドしてイタリア産オリーブオイルとして輸出している場合もあります。
最近、欧州連合が新たに規定した「原産地呼称制度D.O.C」により問題は解決されるとは思いますが最高級オイル以外は注意が必要かも知れませんね。
あと、日本だけに着目すると、オリーブオイルの輸入国の割合が関係していることもあげられます。オイル輸入量の約6割がイタリアから、3割がスペインからであることから日本国内で目にするオリーブオイルはイタリア産のものが多いようです。
しかしながら、当研究所では必ずしもオリーブの原産地にこだわることは無いと考えております。
味の好みは人それぞれですし・・・
一番大切なのは、自分の好みに合ったオリーブオイルを最適な保存方法と調理方法により楽しく味わうことだと。
みなさんは、どう思われますか?
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