研究メモ
オリーブオイルのソムリエ

オリーブオイルを味わい、楽しみ、美味しいかどうかを決めるのに本当に必要なのは、嗅覚と味覚だけです。

美味しい食べ物を楽しむと言うことは、食べながら無意識のうちに風味を判定し、次回も食べようと思う物を選択しているにすぎません。

オリーブオイルが好きな人なら、オイルにより、それがもつ風味や味わいは一つとして同じ物はないということに気づいていらっしゃるかと思います。

ワインと異なり、オリーブオイルはラベルを見てもほとんど何もわかりません。ただ一つ頼れる物は、自分自身、そう、あなたの舌、味覚だけが頼りなのです。

ワインでいうところのソムリエにあたる人として、オリーブオイルの鑑定者であるオリーブオイルテイスターと呼ばれている人たちがいます。

残念ながら今のところ私はお会いしたことがないのですが、ぜひ一度はお会いしたいものです。

ちなみに、国際オリーブオイル協会オリーブ・オイル・テイスティング・パネルの認定は、資格の取得も難しいものですが、資格取得後も毎年3回の能力確認試験をパスしなければならないそうです。

協会より送られてきたオリーブオイルの風味を優位点・欠点を含めた10以上にわたる評価項目を採点していき、正しい鑑定ができれば、認定は1年間更新されるそうです。

オリーブオイルはとても個性的で繊細なオイルです。オリーブオイルの個性を的確に感じとり、それぞれの個性を活かしてあげるのがテイスターの役割ということです。

テイスティングには2通りの方法があり、白い食パンに浸して食べるか、直接味わう方法があります。

当研究所では、白色の小さな器を用いて、色と香りを確認した後、直接口に含み風味をチェックしています。

まず、直接飲み込まずに、数秒間オイルを舌になじませます。少し空気を吸った上で口の中に広がる風味を味わいます。

甘味、酸味、塩味、辛味、苦味を感じ取り、最後に飲み込みます。
後味は最初に感じた風味と異なることがよくあります。

テイストするにつれ舌が敏感になり、辛味が増していくことに注意してください。テイストする順番により辛味の感じ方が変わってきます。





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