たからもの

    

     心も頭も カラッポにして
     それでも 浮かんでくるのは
     貴女のこと
     自分でも 呆れるほどに
     貴女の 笑った顔が
     真っ先に 浮かんでくる
     いくつも いくつも
     舞台の 街角の
     大好きな 貴女の笑顔
     とびっきり 嬉しそうに笑う
     私の 一番の たからもの
     それは やっぱり
     貴女の 笑顔




無  題

 
     舞台の 貴女が
     私の中へ 飛び込んでくる
     追いついてこれる と
     あざ笑うように
     私は 貴女の視線を追い
     心の波動に 重ねようと
     すべてを 賭けて
     貴女を 観る
     舞台と 客席の 真剣勝負
     ヤッタ!! と 思った瞬間に
     また 貴女は先へ行く
     貴女の 波動を 探しながら
     客席で 貴女を追っている時が
     私の 最高の時間




君…


     瞳 閉じれば
     唯 溺れていく
     君の 歌声
     私を 包み込む
     君の微笑み 私を引き寄せ
     君のすべてに 心 捕らわれ
     瞳は 君の姿しか映さない
     唯 君を追い続ける

     愛することも 知らぬままに出逢い
     君だけを 求め旅する
     見つめるのは 光
     輝き続ける 君の笑顔
     そして また 君に
     溺れていく 私




無  題


      長い 暗闇の中を
      私は 駆けている
      貴女から 少しでも
      逃れるために

      陽の光を 見つけて
      飛び出すと 
      そこには
      貴女の微笑み
      何処へも 逃げられはしない

      魔術のように
      迷路のように
      貴女の姿が そこにある
      立ち尽くし 恐れ 気づく

      逃れるつもりで
      貴女を 追い続けたのだと




無  題


     私の想い人は
     夢の国に住む 遠き人
     薄紫の衣をまとい
     朝露の中を
     陽の雫を 紡ぎながら
     夢幻の 歌を歌っている
     地平線が 朱に染まり
     月が その気まぐれな顔を出す頃
     星で飾った冠つけて
     永遠の夢の中
     幸福の夢 約束して
     微笑んで 微笑んで 駆け去る
     夢の国の 美しき人




想  い


      想いは
      目に 見えない
      愛は
      その心で 感じるしかない

      貴女は
      抱えきれない 想いを
      いつも
      その心の内で 受け止める

      微笑んで
      いつも 微笑んで
      受け止める

      幾百 幾千の ひとつでいい
      私の 想いも
      貴女へ 送り続ける




帰っておいで


     帰っておいで
     待っているから
     帰っておいで
     夢を追っているなら
     いつまでだって
     待っているから

     待ちぼうけは 慣れっこ
     それはお互い様さ

     唯 今じゃない
     拍手も 喝采も
     君のもの
     光のステージに
     再び立つ日のために

     帰っておいで
     もう 少し ゆっくりしておいで
     待っているから

     約束だよ!!




大切なこと


      悲しかったのは
      淋しかったのは
      私達だけではないのです
      信じているから
      待つことが 守る事が 出来た
      その想い 大切にしたい
      帰ってきたのです
      それだけで 良いのです
      信じて 振り返らないで
      すべての人の想い
      大切だから






      風 何時も焦がれていた
      風 私がなりたかった
      貴女に 会いに行くために

      風 それは貴女の方だった
      気ままで 優しくて
      時折 恐ろしいほどに 
      冷たい 風

      今 新しい彼方へ
      吹き始めた
      でも これからも
      見守り 焦がれるだろう
      私の 風




おもいで…


      思い出の数 数えだしたら
      両の手では 足りない

      思い出の数 数えだしたら
      きっと夜が明けてしまう

      思い出の数
      一・十・百・千・万・億
      きっと宇宙の星々も叶わない

      思い出の数
      数え切れないほどに多すぎる

      だから 最高の思い出
      貴女に出逢えたことに

      ありがとう



解説 トップ