久しぶりに寄ってみたら、松原通りの松原京極商店街には「弁慶と義経ゆかりの街」と書いた黄色いのぼりが道の両端に賑やかに吊されていた。
  天神さんというと菅原道真公を祀っていると思われるが、ここは道真公ではなく、少彦名命(スクナヒコナノミコト)を祀っている。海の彼方から来て、大国主命の国造りを援助した神とされる。

 五条天神の脇を通っているのは松原通りであるが、実は秀吉の都改造までは、ここが五条通りであり、清水の参道だった。今は小さな境内しか残っていないが、かってはこの辺りは広大な杜であったらしい。
 今は小さな境内だが、例年大晦日と節分だけは多くの参拝者が集まって、護符・宝船の画を求め、お守りとする。

 今年の大河ドラマ(2005年)は義経であるが、「義経記」によると義経と弁慶が初めて出会った場所が、ここ五条天神の杜の椋の木の下であった。

 通りで、もう一つ話しておかなければならないのは、この社の裏を通っている天使突き抜け通りだ。別にキリスト教のエンジェルとは関係があるわけではない。ただ、昔は広大だった五条天神の杜を突き抜けて開設されたために、こう呼ばれるようになった。

五条天神