気どってなどいない、京都の素顔に合える。 値段も安い。 京野菜や駄菓子、漬物、川魚、普段着、金物・・・なんでも揃っている。

 北野商店街をまっすぐ東へ歩くと千本商店街に突き当たる。

 大将軍の祭りは豪快だ。写真は西大路通りの交差点の真ん中で、神輿を持ち上げているところ。(10月の第4日曜)

 近くには散椿で有名な椿寺もある。
 平安建都の際に、桓武天皇が怨霊封じのためのシステム(結界)として導入したものの一つとして、この大将軍社があった。

 大将軍とは、陰陽道にいう太白(金星・西方)の精で、方位をつかさどる神である。このため、昔から建築、移動、旅行などに関して世間の崇敬を集めてきた。

 境内の保存庫には、武装像、束帯像、童子像など合わせて七十九体の重要文化財に指定された「神像」が安置されている。

 京都にある神社仏閣の例にもれず、この神社も街に溶け込んでいて、うっかり見落として、その前を通り過ぎてしまうこともある。間口はけして広くない。

 京都には京都人の食をまかなう商店街がいくつかある。その一つが観光客もよく訪れる「錦市場」だが、あそこはどちらかというと御客さん用である。ここ大将軍社の前にある北野商店街は、京都人の一般家庭の台所である。

大将軍八神社