断熱材を取り替える

断熱材を取り替える

 現場を訪れていて気づいたことに、断熱材が2種類あるということがある。表面に青い字が書かれているものと、オレンジ色の字が書いてあるものである。

青い断熱材 オレンジの断熱材  「この二つはどう違うのかな」とふと思ったので、インターネットで調べてみた。青い方は「ダンレーマット」と書かれている。この語を検索語にして調べてみた。そうするとダンレーマットは日東紡という会社の製品で、ロックウールの断熱材であった。
 オレンジの方は「ハウスロン」と書かれていた。これは「パラマウント硝子工業」の製品で…。ん?「ガラス工業」…?ということはロックウールではなくてグラスウールなのではないか?

 まあ、別の本で読んだところでは、グラスウールもロックウールも性能的にはほとんど差がないとあったので、それほど気にしなくてもいいだろうと思った。ただ、もう少し調べてみると、ダンレーマットの方が密度が高いらしく、性能もハウスロンよりも高いようだということが分かった。これはハウスロンがグラスウールだからなのではなく、オレンジ色のハウスロンは、シリーズの中でもグレードの低い製品だったからだ。


 どうして洗面所の部分だけこのグレードの低いグラスウールを使うのか分からず、先日、思い切ってKさんに電話で聞いてみた。「本当ですか?」と言うので「写真があります」と言うと、かなりKさんはあわてた様子で、現場監督に問い合わせ、折り返し、電話をくれた。

 それによると、「施工業者がたいして差がないだろうと思って、ダンレーマットの代わりにハウスロンを充填してしまったようです。しかもダンレーマットが不足していたわけでもなく十分あったのにもかかわらず、現場の判断ミスです」ということだった。
 こちらは「そうですか」と答え、「まあ、仕方ないか。洗面所ならそれほど断熱にこだわる場所でもないだろう」と思って引き下がろうとした。

 しかし、Kさんは、常務のHさんに何か言われたらしく、「すぐ取り替えます」と言ってくれた。そのときの工事進捗状況は、クロスが貼られていた状態なので、それをはがし、さらに石膏ボードを引きはがしての作業になる。かなり大がかりだと思ったので、こちらも恐縮してしまった。思わず「誠実な対応ありがとうございます。そこまでは考えていませんでした」と言ってしまった。



 この日(平成13年11月17日(土))、いつものように仕事帰りに現場に寄り、リビングを見せてもらっているときに、断熱材の取り替えが始まった。3人の作業員が来て、クロスをはがし始めた。カメラは持っていたが、何だか申し訳ないので、写真は撮らなかった。

 ただ、職人さんの常として愛想はよくない。私は軽く挨拶したのだが、スーツを着ていたこともあるのか、この人何者だと思われたのか、挨拶の声が小さかったのか、とにかく無視された。
 仕方がないので、少し離れた位置から見守っていた。まさか私が施主だとは思っていなかったに違いない。

 作業は少し荒っぽく、見ていて不安になったが、(石膏ボードの下に断熱材を押し込んで、手を突っ込み、断熱材を止めるホッチキスを打っていた。そんなんできちんと断熱材が充填できるのだろうか?)口出ししないで黙って見ていた。

 そのうちに、コンクリートミキサー車が来て、玄関タタキやその前の階段にコンクリートを注入する作業が始まった。私はカメラを持って、そちらに回ったのでその後の作業は見ていない。

 戻ったときには、作業は終了していた。作業員が帰るときは「ごくろうさまでした」と言ったが、一番年上と思われる人は、挨拶を返してくれた。少しホッとした。


 はっきり言って、断熱材を交換してくれたこと自体は誠実だと思ったが、作業そのものは、それほど丁寧ではないと思った。でもまあ、これ以上ゼイタクは言わないようにしよう。


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