ショック!! D100水没事件


 銀塩一眼レフカメラで写真を趣味としている人にも、デジタルカメラからステップアップしようとしている人にも、憧れの存在である「デジタル一眼レフカメラ」。かくいう私も例外ではなく、D60とD100の間で揺れ動きまくった挙句、たまたま近所のカメラ屋でD100の在庫と巡り会い、「運命の出会い(笑)」を感じて思わず夏ボーを注ぎ込んでしまったのでした。


 買ったばかりのD100を携えて、ウハウハでテスト運用に向かったのは、阿寺渓谷。ここはとても綺麗な清流で、夏には写真のように水遊びをしている人たちが大勢います。青い空、緑の木々、白い岩、そして青緑の済んだ水。ここでD100の描写力を試してやろうというわけです。

 渓流の清らかな水の流れを表現したくて、河原の石の上をあちこち移動していた時、悲劇が起こりました。充分注意していたつもりだったんですが、うっかり足を滑らせて川の中へドボン。とっさに「カメラだけは濡らさぬように」と持ち上げたのですが、肩から下げていたカメラは、哀れ水の中へ・・・
 D100は、電源スイッチがOFFでも、残りの撮影可能枚数がパネルに表示されています。慌てて川の中から引き揚げたD100ですが、この撮影可能枚数は正常に表示されていました。「もしかしたら壊れていないかもしれない」という期待を胸に、とにかくすぐに電池を外して、乾かすことにしました。


 濡れた本体を拭き、日陰で乾かします。私自身もずぶ濡れになったので、服を脱いでこちらは日向で乾かしました。山奥なので、パンツ1枚(笑)の姿でも問題なし。しばらくして、「D100の中に、マイクロドライブを挿してある」ことに気付きました。恐る恐るCFスロットのフタを開けてみると、中にも水が入って濡れてしまっていました。「こ、これは・・・もしカメラが生きていても、こっちはダメかもしれない」との不安がよぎります。それから、ズームレンズの内部に水が入らなかったかどうかも気がかりです。

 そうこうしているうちに、カメラの表面はすっかり乾きました。もし内部に水が入っていたら、もっと時間をかけてしっかりと乾かさなければならないんですが、この時の私は、「カメラが生きているかどうか」を確認したいという気持ちに勝てず、恐る恐る電池をセットして、電源を入れてみたところ、何事もなかったかのように動きました。今まで撮った写真の再生もできるし、シャッターも切れる。思わず乾燥中のズボンなんかを撮ってみました(笑)。


 すっかり安心した私は、撮影を続行しました。昔の森林鉄道の鉄橋跡の写真などを撮って喜んでいたのですが、実はこの時点でD100が乾いて完全復活したわけではなかったのです。それは阿寺渓谷上流の滝の写真を撮ろうとした時でした。三脚にカメラを据え付けて縦位置に固定。その時、CFカードスロットのアクセスランプが点滅したのです。「ん?」とは思ったものの特に気にせず、そのままシャッターボタンを押し・・・シャッターが切れない!!表示パネルには「Err」の文字が表示されているだけ。液晶モニタは全く反応せず、マイクロドライブも認識していない模様。


 考えられる原因は、縦位置に構えたことで、内部に入っていた水滴がヤバい場所へ流れ込んだということ。とにかく再び電池を外し、今度こそ完全に乾くまで電源を入れないようにしようと固く心に誓い、家路に就いたのでした。

 家に帰り、まずはマイクロドライブをパソコンに接続して、アクセスしてみたところ、正常にデータを読み出すことができました。どうやらこちらは被害がなかったようで一安心。その日の夜、D100の電源を入れてみたけれど、相変わらず「Err」と表示されるばかり。試しに普通の128MB CFに挿し替えてみたら、一瞬だけ認識したみたいだったけれど、やはりすぐにErrとなってしまう。撮影はおろか、設定変更用のメニュー画面を表示することすらできない。「これは、やっぱり壊れちゃったんだろうな。水没じゃあメーカー保証は効かないだろうなぁ。でもしらばっくれて修理に出したら、無償でやってくれないかなぁ?やっぱ無理だろうな・・・」などと思いつつ、眠りに就いたのでした。

 で、翌朝、最後の望みをかけて電源ON・・・動いた!!

 とはいえ、昨日のようにまたすぐに動かなくなるかもしれないし、全ての機能が問題なく動作するかどうかも分かりません。というわけで、この日もD100の動作テストに出かけました。行った先は・・・横川渓谷。全然懲りていない酉なのでした。(爆)


 なお、この日以来、今日までD100は何の問題もなく動いています。どうやら、落ちたのが水の綺麗な渓流だったことが幸いしたようです(?)。あれがもし海だったりしたら・・・やっぱり一発でアウトだっただろうなぁ。



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