since 2003/11/26
Kill Bill - キルビル Vo.1 2003/アメリカ映画/113分 | ||||||||
遂に来た!見た!この映画の話をし始めて、もう何年経っただろう。流血に弱い自分は不安でいっぱいだった。でも、期待以上に楽しませてくれた。(しかしオタク映画といって良いだろうサブタイトル「B級アクション映画に愛をこめて」。笑) | ||||||||
スタッフ | ||||||||
監督/脚本...クエンティン・タランティーノ | 制作..........ローレンス・ベンダー | 撮影監督.........ロバート・リチャードソン | 編集...........................................サリー・メンケ | |||||
美術監督......種田陽平/デェヴィット・ワスコ | 武術指導........ユエン・ウーピン | 音楽............. THE RZA | 製作総指揮...........ボブ・ワインスタイン、他 | |||||
アニメーション.........プロダクション I.G | 特殊メイク・アップ効果.........KNBエフェクツ・グループ | |||||||
キャスト | ||||||||
ブライド.......................ユマ・サーマン | オーレン・イシイ.......ルーシー・リュー | ヴァニータ・グリーン.....ヴィヴィカ・A・フォックス | ||||||
ビル............デヴィッド・キャラダイン | エル・ドライバー......ダリル・ハンナ | バド......................................マイケル・マセドン | 保安官...............マイケル・バークス | |||||
服部半蔵.....................千葉真一 | ソフィ・ファタール.....ジュリー・ドレフュス | 田中親分..............................國村隼 | 小澤親分..........麿赤兒 | |||||
ゴーゴー夕張..........栗山千秋 | ジョニー・モー............ゴードン・リュ− | 小道親分..............................北村一樹 | ||||||
冒頭、血塗られた結婚式は白黒で始まり、ホッ。口笛を吹く女殺し屋は、ファッションが目を引く。突然の蚊の大アップ!そして4年の眠りから覚めた花嫁が、,赤ちゃんのいなくなったお腹に手を当て号泣するシーンが、胸に迫ってきた。しかし、彼女はいつまでも泣いてなんかいない!動かない足の指を動かそうとするシーンが好きだ。へこたれそうになったら、きっとあの台詞を言ってみるだろう。回想から、語りと共に場面が変わって行く。復讐の手始め、生身の女二人の戦いは、ガラスが割れ、ナイフの傷で血だらけ。香港映画を髣髴させる激しい戦い。クール!カッコイイ!と、あっという間にキルビルの世界に入り込んでいた。 突然挿入される、アニメの回想シーンは、激しい血飛沫を美しい音楽が拭い去ってくれる。そして、不思議な気持ちにさせる沖縄行きの飛行機の特撮シーンに続いて、待ちに待った千葉さんと大葉さんの共演のシーンだ。夢か、現実か、懐かしすぎる二人の会話は、今や貴重な海の向こうからの贈り物。「影の軍団」を思わせる隠し部屋だが、明かりの入り具合、置いてある物、それらが現実なのか、夢の世界なのかと迷わせるような、不思議な雰囲気をかもし出す。夢幻の世界から来た、白装束の伝説の刀鍛冶師、服部半蔵?!?ちょっと出番が短くて寂しかったが、感動の瞬間だった。刀を横に飛行機に乗っているのもブッ飛びだが、バイクに挿して走る姿もこれまた凄い。ふと気が付けば見慣れた歌舞伎町の夜景が、画面いっぱいに広がっていた。いつの間に!?またも嬉しくなってしまった。 決闘の場、青葉屋で、まず初めに目に入ってきたのは、大階段。深作欣二監督の「蒲田行進曲」を思いだす。階段落ちはなかったが、階段手すり上での、香港映画流ワイヤーワークを使った、アクションも見ものだ。ゴーゴー夕張りの凄みは、最年少にして最強。そして、始まる八十八人切りは、深作欣二監督が見せてくれた群集アクションシーンであり、ジャッキー・チェンがスタントマンとチームワークで見せる集団アクションシーンを、思い起こさせる。刀の動きを追って、あっと言う間に見終わっってしまった。血が飛ぶ、手足が飛ぶ、しかしグロテスクではないのは、役者たちの頑張りのお蔭だろう。表情に富んだ絡み役の好演が、主役や殺陣を引き立てて、カンフー的アクロバティック刀アクションも十分楽しませてくれる。転がり飛び、跳ねるウマの演技はもちろん、真瀬樹里さん(殺陣指導の千葉さんの長女)以下切られ役のみんなに拍手を送ってしまった。 クライマックスは一対一の女の決闘。絶対、雪が降っていなくてはいけない!?と言う監督の思い入れたっぷりの70年代の任侠アクション映画の世界に、タイムスリップ。二人のハリウッド女優の殺陣は、梶芽衣子のそれには追いつかなくても、表情から熱い思いが伝わって、そして・・・・演歌が流れてきた。参った!ここまでやってくれるとは。タランティーの監督に感謝! そして、ビルの登場を暗示して、次回へ。余韻に浸っていたら、また、梶芽衣子の恨み節が流れてきた!そして、ニヤニヤしながら映画館を出た。クエンティン・タランティーの監督、B級アクション映画をこよなく愛してくれて、本当にありがとう!千葉さん良かったね!!そして、深作監督は、あの世でなんて言っているのだろう。とても聞いてみたいと思った。次回を楽しみに待っている。 2003 /11/ − by tik |