忘文11月
第106回 11月6日 吾郎「共に笑い、共に悲しみ そしてお互いに起こることを わがこととして感じあえる存在 人はそれを友と呼びます ここには、そんなかけがえのない存在に宛てて書かれた 深い感謝の思いが綴られています」 共に思い出を刻んできた友への思い… 吾郎「忘文 それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文 中国の故事、忘草に由来しています」 手紙 「濱田真梨子さんから 親友 立岩正子さんへの忘文」 吾郎「濱田真梨子さんから、立岩正子さんへの忘文」 20歳のお二人 吾郎「えー、ようこそ えー、濱田真梨子さんからの忘文が届いておりますので お掛けになってください」 手紙の朗読 かけがえのない友へ 深い絆を綴った忘文 吾郎「以上です えー、忘文は届きましたか?」 正子「はい」 吾郎「では、お届け料として何か一言いただけますか」 正子「なんか、手紙にも書いてあったんですけど(はい) 2人で一緒に星見にいた時の(はい) 話とか すごい、流星群をほんまは見に行ったのに(はい) 全然、なんか流星群と言うほど、星が全然なくて(はい) でも3人で、ほんまに、ただの広場で(うん) こう、寝転がって、何もない夜空を(うん) 見上げてたのは、流星群一つなくても すごく楽しかったことを今、思い出しました」 吾郎「うーん なんか絵に浮かびますよね」 正子「はい」 吾郎「うーん、楽しかった思い出、いっぱいありますね」 正子「はい」 吾郎「うーん 今でも、あの、お会いしたりするんですか」 正子「はい、に、今でもお泊り会したり お互いの家行き来して遊んだりしてます」 吾郎「うん、一生の友だちですね」 正子「はい 間違いなく一生の友だちです」 吾郎「うん、わかりました では、これからも、ね、真梨子さんを大切に」 正子「はい」 吾郎「うん、友だち関係を築いていってください」 正子「はい」 吾郎「ありがとうございました」 正子「ありがとうございました」 吾郎「こちら」 正子「ありがとうございます」 吾郎「真梨子さんと刻んできた思い出の数々 その一つ一つが、どれもいとおしい 正子さんのそんな思いが溢れ出るような手紙でした 離れた場所で暮らしながらも 深い場所でつながっている二人の、そんな関係を とても羨ましく思います これからも二人、励ましあいながら楽しい思い出を 残し続けてください お二人の幸せを心より祈っています」 絵本 「チリとチリリ」どい かや 絵本の朗読 吾郎「森の中へ旅に出かけた仲良しのチリとチリリ 旅先で同じものを見、同じものを食べ そして同じ思いを抱く そんな二人の関係が かわいらしい絵柄とあいまって 読む者をとても朗らかな気持ちにさせてくれます チリとチリリ 皆さんにもぜひ、ご一読をお薦めいたします」 |
第107回 1月13日 吾郎「愛する人とともに過ごす時間 それは、他のどんな時にもまして かけがえのないと感じられるものです ここには、ともにそんな時を過ごしてきた 妻に宛てた夫からの 深い感謝の言葉が綴られています」 妻の苦労を労わる夫からの思い… 吾郎「忘文 それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文 中国の故事、忘草に由来しています」 手紙 「小林一弘さんから 妻 正美さんへの忘文」 吾郎「小林一弘さんから、小林正美さんへの忘文」 昭和63年結婚 平成9年大家族で家族旅行 平成17年 都内 野菜の路上販売 吾郎「えー、ようこそ えー、小林一弘さんからの忘文が届いておりますので お掛けになってください」 正美「はい」 手紙の朗読 自分を信じ苦悩を共にしてきた妻へ夫から愛を綴った忘文 吾郎「えー、忘文は届きましたか」 正美「はい」 吾郎「ではお届け料として、何か一言 ご感想などいただけますか」 正美「これからも(はい) あの、主人と一緒に ずっと頑張っていきたいと思います」 吾郎「やっぱり大変だったことも、多々あったわけですか」 正美「そうですね 子供や自分たちのことばかりじゃなく おじいちゃん、おばあちゃん(うん) その上のおばあちゃんなどの世話もあったので でも今は、あの、大勢での(うん) いろんな世代と一緒の暮らしっていうものが(うん) やった楽しく(うん) はい、感じられるように」 吾郎「うーん あの、これからも」 正美「はい」 吾郎「ええ、幸せな家庭を築き上げてください」 正美「はい はい、すいません」 吾郎「慣れない農家での生活 不安定な収入 子育て 悩みの尽きない暮らしの中 それでもわが伴侶を信じて 付き添い続けた正美さん そんな彼女の苦悩を 誰よりも知っている一弘さんは それまでの苦悩を癒そうと 一つ一つの言葉に思いを込め 手紙を綴りました その切実な言葉を深く受け止めていた 正美さんの表情が とても印象的でした 一弘さん、正美さん これからも辛いことがあるかもしれませんが 2人が信じた道を進み続けてください」 絵本 「ひつじのメイ ぼくのパパとママ」穂高順也(文) 沢田としき(絵) 吾郎「メイの純粋無垢な疑問と想像がかわいらしいこの作品 子供ならではの想像力に 心が温かくなります ひつじのメイ ぼくのパパとママ あなたにもぜひ、ご一読をお薦めいたします」 |
第108回 11月20日 吾郎「歴史の重み 長きに渡り受け継がれてきたものを 後の世代へと受け渡す瞬間 人はそこに時の重さを感じるものです ここには時を経て継承されたものを 受け渡たそうと願う祖母が その孫に宛てた切なる思いが綴られています」 愛する孫へ伝統を伝える祖母の思い… 吾郎「忘文 それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文 中国の故事、忘草に由来しています」 手紙 「神谷ますみさんから 孫 嘉一さんへの忘文」 吾郎「神谷ますみさんから、神谷嘉一さんへの忘文」 嘉一さんとますみさんの写真 吾郎「えー、ようこそ えー、神谷ますみさんからの忘文が届いておりますので えー、お掛けになってください」 嘉一「あ、はい」 手紙の朗読 祖母から孫へ酒造りの伝統を伝える強い意志を綴った忘文 吾郎「忘文は届きましたか」 嘉一「届きました」 吾郎「ではお届け料として 何か一言いただけますか」 嘉一「すごい、最近会ってないんで ばあちゃんにすごく会いたいなと思いました」 吾郎「そうですね」 嘉一「そして、あと 大学で勉強をがんばろうかなって思いました」 吾郎「そうですね 励ましの言葉で」 嘉一「はい」 吾郎「うん、がんばってください」 嘉一「はい」 吾郎「ありがとうございました」 吾郎「長い年月を経て守り続けてきた酒造りの伝統 その過程で培った忍耐力、粘り強さ そして人を思う感謝の心 そんな全てを自らの愛する孫に伝えようとする ますみさんの強い意志が感じられる手紙だったと思います ますみさん、嘉一さん 伝統の灯が永遠に灯り続けることを 心より願っております」 絵本「おばあちゃんのかぼちゃパイ」芭蕉みどり 吾郎「写真を見ながら思い出を話すおばあちゃんと 純粋な気持ちでそれを聞くかわいい孫たち 優しいおばあちゃんのほのぼのとした雰囲気に 微笑ましさを覚える良い作品だと思います おばあちゃんのかぼちゃパイ あなたにもぜひ、ご一読をお薦めいたします」 |
第109回 11月27日 吾郎「子供は親の歩みを見て その偉大さを学ぶものだと思います かつて童話作家イソップは こんな言葉を残しました 『お母さん、教えていらっしゃるあなたが まっすぐ歩いて下さい。 そうしたらあなたを見てそうなりたいと思うでしょう。』 また、親は子供の姿を見て その愛おしさに心が震えるものだと思います フランスの哲学者ペギーは、こう言いました 『子供をもつのはなんと誇らしいことであろうか。 子供が食事するのを眺め 子供が大きくなるのを眺めることは また、夜、子供が天使のように眠るさまを眺めることは』 親は子を、子は親を愛し 家族の絆は固く、強く結ばれていくのでしょう ここには娘から母へ そして母から娘へ 互いが互いを思う愛情の言葉が綴られています」 互いが互いを思う母と娘の愛情… 吾郎「忘文 それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文 中国の故事、忘草に由来しています」 手紙 「落合美緒さんから 母 美奈子さんへの忘文」 吾郎「落合美緒さんから、落合美奈子さんへの忘文」 手紙の朗読 娘から母へ感謝と愛を綴った忘文 吾郎「以上です」 美奈子「はい、ありがとうございます」 吾郎「ありがとうございます えー、忘文は届きましたか」 美奈子「はい えーと、今までいろいろ表彰状とか感謝状とか もらったことあるんですけれども(はい) 1番嬉しい表彰状でした」 吾郎「そうですね」 美奈子「はい」 吾郎「僕も表彰状、初めて読みました」 美奈子「はい ありがとうございます」 吾郎「はい、ありがとうございました」 美奈子「はい」 吾郎「では、こちら」 美奈子「はい」 吾郎「母として妻として、そして1人の女性として 精一杯生きる美奈子さんの姿を評し讃えたい そんな美緒さんの思いがとてもよく表現された 文面だったと思います そして、そんな娘の思いに応え 母である美奈子さんは、娘への気持ちを手紙に綴りました」 手紙 「落合美奈子さんから 娘 美緒さんへの忘文」 吾郎「落合美奈子さんから、娘、美緒さんへの忘文」 手紙の朗読 母から娘へ幸せを願う母の愛を綴った忘文 吾郎「えー、忘文は届きましたか」 美緒「はい でも、すごく嬉しいです」 吾郎「うん お母さんはどうですか、美緒さんから見て、どんな」 美緒「あの、だんだん年取ってきて(うん) あの、もう老いるだけじゃなくて(うん) なんか第二の人生みたいな」 吾郎「うん、逆になんか可愛らしさとか 女性らしさも増して…」 美緒「子育てが終わって(うん) うん、自分の時間を持てるようになってから(うん) うん、だんだん輝いてきたので」 吾郎「うん でも、ね、美緒さんがもっともっと成長してきたら もっともっとお母さんも、ね 輝いてくると思うし、うん まあ、それが一番、お母さんが願ってることだと思うのでね」 美緒「はい」 吾郎「これからもお母さんを大切にして」 美緒「はい」 吾郎「美緒さん自身も、がんばってね いろいろなチャンスをものにしていってください」 美緒「はい」 吾郎「ありがとうございました」 美緒「ありがとうございました」 吾郎「こちらです」 絵本 「しあわせのちいさなたまご」ルース・クラウス(文) クロケット・ジョンソン(絵) かくわかこ(訳) 絵本の朗読 |