5月

第80回 5月1日

吾郎「夫婦がやがて家族となる時
   そこにあるのは喜びと戸惑いが同居する複雑な心境
   ここには、そんな思いを抱く妻の
   夫に宛てた決意が綴られています」

新たな家族の誕生を迎える夫婦の絆

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「湯浅麗さんから  夫 啓太さんへの忘文」
吾郎「湯浅麗さんから、夫、啓太さんへの忘文」
麗さん、啓太さんともに30歳

出産を控えた妻からの手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、麗さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」

手紙の朗読
出産を控えた妻から夫へ未来への希望を綴った忘文

吾郎「えー、忘文は届きましたか」
啓太「はい」
吾郎「では、お届け料として何か一言いただけますか」
啓太「産まれてまだ(はい)
   10日目」
吾郎「あ、10日目なんですか」
啓太「なんですけれども(ええ)
   無事に産まれて
   まだ、うん、不思議な感じがするんですけれども(ええ)
   大きな幸せをもらったようで
   ホントに、生まれてきてくれた子供に(はい)
   あとは、生んでくれた妻に(ええ)
   ホントに感謝したいですね」
吾郎「はい
   将来、縁側で笑いジワだらけの、ねえ
   姿っていうのも、なんか微笑ましいし」
啓太「そうですね」
吾郎「うん
   じゃあ、あの、これからも幸せな家庭を築き上げてください」
啓太「はい、ありがとうございます」
吾郎「ありがとうございました
   では、こちら」

吾郎「諦めかけていた家族の誕生
   その時の喜び
   未来への希望
   さまざまな思いの中、絶えず垣間見れたのは
   夫へのやむことのない信頼でした
   麗さん、啓太さん、おめでとうございます
   新たな家族とともに仲の良い家庭を築き上げてください」

絵本 「まおちゃんのうまれたひ」神沢利子(作)
                加藤チャコ(絵)

吾郎「生命の誕生
   その神秘と偉大さを改めて感じさせてくれる作品だったと思います
   作中何度も繰り返される、おめでとうという言葉が
   とても心にしみました
   まおちゃんの愛くるしさに、思わず心奪われるこの絵本
   あなたにもご一読をお勧めいたします」


第81回 5月8日

吾郎「わが子でありながら、いいそびれてきたこと
   気恥ずかしくて、口に出せぬこと
   ここには、自らの息子に宛てて綴られた
   ある父親の偽らざる思いがあります
   黙して語ることの少ない父
   彼はどんな思いを抱いていたのでしょうか」

父と子のあたたかい絆…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「須崎雅義さんから  息子 彦義さんへの忘文」
吾郎「須崎雅義さんから、息子、彦義さんへの忘文」
雅義さん61歳、彦義さん31歳
母、恒子さん57歳、嫁、香織さん30歳


父から初めての手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、雅義さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」
彦義「はい」

手紙の朗読
頑固で無口な父から息子へ素直な気持ちを綴った忘文

吾郎「以上です
   えー、忘文の方は届きましたか」
彦義「はい」
吾郎「では、お届け料として何かひとこといただけますか」
彦義「はい
   ウドは親父に(はい)
   まだかなわないかもしれないですけれど(はい)
   ま、これからも、親父を抜くよう
   一生懸命、がんばって作っていきたいと思います」
吾郎「はい
   手紙じゃないとね、なかなか聞けないことって
   おっしゃってましたけれど
   この手紙の最後にある、結婚されて1年で」
彦義「はい」
吾郎「お孫さんのほうは、どうだと
   お父様も気になってらっしゃるようですけれど」
彦義「はい
   まあ、がんばってる…
   がんばってます」
吾郎「楽しみなんでしょうね、本当にね」
彦義「そうですね」
吾郎「うーん
   では、これからもがんばってください」
彦義「はい」
吾郎「ありがとうございました
   では、こちら」

吾郎「辛く厳しい農業の世界
   その険しい道へ進むことを決意してくれた息子に
   父は戒めと、そして感謝の思いを綴りました
   一つ一つの言葉が重く
   そしてあたたかさに満ちた手紙だったと思います
   雅義さん、そして彦義さん
   これからもご家族に幸多からんことを
   せつに願っております」

絵本 「パパとぼく」あおきひろえ

朗読

吾郎「山へ海へ
   そして街へ
   旅に出る親子のやり取りが
   絵のタッチとあいまって
   なんともかわいらしいこの作品
   パパとぼく
   親子の絆のあたたかさに触れたい方に
   ぜひ、ご一読をお勧めします」


第82回 5月15日

吾郎「日々、形を変えながらも
   けして消えることなく残っていく何か
   家族が家族である限り
   そんな何かがあるものです
   この手紙には、遠く離れて暮らしていても
   消えることのない家族への想いが綴られています」

消えることのない家族への想い…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「近藤和子さんから  娘 寛子さんへの忘文」
吾郎「近藤和子さんから、娘、寛子さんへの忘文」
和子さん52歳、寛子さん23歳

母から娘への手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、近藤和子さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」
寛子「はい」

手紙の朗読
母から娘へ 素直な気持ちを綴った忘文

吾郎「はい
   えー、忘文は届きましたか?」
寛子「はい」
吾郎「では、お届け料として何か一言いただけますか」
寛子「うん、その手紙をもらって
   どういうことを考えてったのかっていうのがわかって
   すごく温かくなりました」
吾郎「うん
   がんばってください」
寛子「はい、ありがとうございます」
吾郎「はい
   では、こちら、お持ち帰りください」
寛子「はい、すいません
   ありがとうございます」
吾郎「ありがとうございました」

絵本 「くまのコールテンくん」ドン=フリーマン(作)
                まつおかきょうこ(訳)

朗読

ナレ「すっかり興奮したコールテンくん
   ベッドの上で小さなボタンをみつけました
   探していたボタンかな
   力いっぱい引っ張るコールテンくん
   ポーンとボタンが飛び
   弾みで引っ繰り返ってしまいました
   その音で駆けつける警備員
   コールテンくんをみつけると
   元のおもちゃ売り場まで連れて帰りました」

朗読

吾郎「未知の世界へのみずみずしい驚き
   大切な存在との出会い
   ページをめくるごとに
   主人公の胸の高鳴りが
   こちらにも響いてくるような
   そんな作品でした
   友だちという存在を確認しあうコールテンくんが
   とてもかわいらしいですね
   あなたにもぜひ、ご一読をお勧めします」


第83回 5月22日

吾郎「親が子に対する愛情こそは
   全く利害を離れた唯一の愛情である
   月と6ペンスなどで知られるイギリスの作家
   サマーセ・トモームは、かつてこんな言葉を残しました
   見返りなど考えず、ただ尽くし続ける
   ここには、そんな無限な愛情を受けて育った娘が宛てた
   母への感謝の思いが綴られています」

娘から母への書き尽くせぬ感謝の思い…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「小澤みゆきさんから  母 静子さんへの忘文」 
吾郎「小澤みゆきさんから、母、静子さんへの忘文」

娘から初めての手紙…

吾郎「ようこそ」
静子「こんにちは」
吾郎「えー、みゆきさんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」
静子「はい、失礼いたします」

手紙の朗読
娘から母へ素直の気持ちを綴った忘文

吾郎「以上です」
静子「ありがとうございます」
吾郎「ありがとうございます
   忘文の方は届きましたか?」
静子「はい
   やはり一番、その手紙の中にもあったんですけれど(はい)
   あの、まあ、原因不明の出火で(はい)
   家が全焼して、両親が亡くなったっていうことは
   やっぱり、私たち家族にとっては一番
   大きな、大きな穴があいてしまいました(うーん)
   ただ、あの、きっと亡くなった両親も
   今現在の家族が、健康でいられることは(うん)
   守っててくれたんだな(うん)
   そして2人の娘が健康で
   思いやりのある優しい子供に育ってくれたってことが
   私にとっては一番の宝です
   本当にありがとうございます」
吾郎「みゆきさんは、ね
   お母様にとって、どういった娘さんですか」
静子「そうですね、なんか、あの
   私とあまりにも性格が
   似すぎちゃっているところがあってね(ええ)
   自分を見るようで、ちょっと怖い面もあるんですよ(はあ)
   イヤなところばっかり似ちゃったかな、なんて
   いいところ、ね、主人に似て
   でも、あの、よく、火災で何もかも失って(ええ)
   で、それで独立して、会社を作って」
吾郎「そうですね」
静子「ええ
   あの、まがりなりにも、人様雇って、そして…」
吾郎「そうですね」
静子「ええ」
吾郎「ご自分で経営されてるって、すごいこと…」
静子「されてるってことは、良かったなと思ってます」
吾郎「うん、そうですね」
静子「はい
   まだ、あの人にとっては
   夢がいっぱい、いっぱいあるようですので(うん)
   その夢に向かって
   一歩でも近づいてほしいなと思ってます」
吾郎「そうですね」
静子「ええ」
吾郎「これからも楽しみですね」
静子「うれしいです」
吾郎「はい」
静子「はい」
吾郎「では、今日はありがとうございました」
静子「ありがとうございます」
吾郎「では、こちらお持ち帰りください」
静子「いただきます」
吾郎「はい」
静子「ありがとうございます」

絵本 「オリビア」イアン・ファルコナー(作)
         谷川俊太郎(訳)

吾郎「ヤンチャなオリビアと
   それを見守る母の姿が微笑ましいこの作品
   読むものを楽しく
   優しい気持ちにさせてくれる絵本です
   皆さんも、オリビアのユーモラスで
   心温まる作品世界に触れてみてはいかがでしょうか」


第84回 5月29日

朗読 「しあわせ」レイフ・クリスチャンソン(文)
         にもんじまさあき(訳)
         ディック・ステンベリ(絵)

吾郎「しあわせ
   それは自らを
   そして相手を思いやること
   ここにも、そんなシンプルでありながら
   忘れてはいけない大切な思いが
   綴られています」   

夫から妻への大切な思い…
   
吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「平井由浩さんから  妻 えりかさんへの忘文」
吾郎「平井由浩さんから、妻、えりかさんへの忘文」
由浩さん、えりかさん、41歳

吾郎「ようこそ
   えー、由浩さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」

手紙の朗読
夫から妻へ変わらぬ愛を綴った忘文

吾郎「以上です」
えりか「ありがとうございました」
吾郎「えー、忘文は届きましたか?」
えりか「ええ
    迷惑ばっかりかけてるのは私かななんて
    ホント、思ってたので
    もっともっと、なんか、してあげなきゃなって
    思いましたね」
吾郎「これから、お子さんも大きくなって
   楽しみですね、またいろいろな所へ
   行けるっていうのがね
   なんか、ちょっとへそ曲がりだっておっしゃってたんで」
えりか「そうですね」
吾郎「で、あの、最後にお聞きしたいんですけれども
   えりかさんにとって、夫婦とはいったいなんでしょうか」
えりか「幸せを(はい)
    分かち合うパートナーです」
吾郎「はい
   ありがとうございました」

吾郎「由浩さんがいだいてきた
   えりかさんへの思い
   そして家族への思いが強く伝わってくる
   手紙でした
   もし生まれ変わりがあるならば
   また必ず出会い
   幸せな人生を送りたい
   そんな由浩さんの言葉に
   耳を傾けていたえりかさんの表情が
   とても心に残りました
   由浩さん、えりかさん
   これからも仲良く、ステキな家庭を
   築いていってくださいね」

絵本 「ずっと、あなたのそばにいるよ」坂崎千春

吾郎「失ってみて初めてわかる
   大切なものの大きさ
   思いがけない展開に
   胸を打たれる作品です
   描かれてきた思い出が真っ暗になる瞬間
   そして、ページの最後に光る
   小さな星のスケッチが
   とても印象的でした
   ずっと、あなたのそばにいるよ
   あなたにもぜひ、ご一読をお勧めします」
   


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