4月

第76回 4月3日

吾郎「思いを伝えるということ
   切り出されるその胸のうちは
   相手への思いが強ければ強いほど
   戸惑いや不安で満たされていくのです
   ここには、告げられた思いを受け止め
   陰で支えてくれた妻に対する
   夫からの感謝の思いが綴られています」

夫から妻へ語ることのできなかった感謝の思い…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「佐藤健司さんから  妻 朋子さんへの忘文」
吾郎「佐藤健司さんから、妻、朋子さんへの忘文」
健司さん35歳、朋子さん34歳

夫から初めての手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、健司さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」

手紙の朗読
陰で支えてくれた妻へ 夫から感謝の忘文

吾郎「以上です
   えー、忘文は届きましたか?」
朋子「はい」
吾郎「では、お届け料として何か一言いただけますか」
朋子「普段ふざけた会話が多いので(はい)
   こんなにまじめで、ステキなお手紙をいただくとは
   思ってもみませんでした」
吾郎「そうですよね」
朋子「はい」
吾郎「ちょっと、なんか、恥ずかしい感じもありますよね」
朋子「そうですね、はい」
吾郎「なかなか、こういう会話は、普段されないですものね」
朋子「そうですね、はい
   そうです」
吾郎「わかりました
   じゃあ、これからも」
朋子「はい」
吾郎「仲良く、夫婦生活を続けてください」
朋子「はい」
吾郎「では、こちら」
朋子「はい」
吾郎「はい」
朋子「はい、ありがとうございました」
吾郎「ありがとうございました」

吾郎「不安定な夫婦生活の中で募っていった不安、孤独、疲れ
   それでも自らを慕い、励ましてくれた妻に夫は
   これまで語ることのなかった思いを
   一つ一つ手紙にしたためました
   その偽りのない思いは
   これまでの憂いをきっと癒したことでしょう
   健司さん、自ら告げた思いを忘れずに
   新たな道を進み続けてください
   朋子さん、これからも健司さんのことを
   支え続けてあげてください」

絵本 「ねぇ、おぼえてる?」木村裕一(作)
              MAYA MAXX(絵)

吾郎「ねぇ、おぼえてるという言葉とともに思い出される
   出会った頃の2人の姿
   ともに相手を思う愛しさや胸の高鳴りが
   とても鮮やかに書かれた作品だと思います
   あなたにもぜひ、ご一読をお薦めいたします」


第77回 4月10日

吾郎「大切な宝物
   そう、力の限り自らを愛し続けてくれる親たちを見て
   子は何を感じ、何を受け取るのでしょうか
   ここには家族を守り続けてきた母へ宛てた
   息子からの、尽きせぬ感謝が綴られています」

母と子の、深い家族の絆…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「清水敏さんから  母 明美さんへの忘文」
吾郎「清水敏さんから、母、明美さんへの忘文」
ご家族の紹介

息子から母への感謝の手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、清水敏さんから忘文が届いていますので
   お掛けになってお持ちください」

手紙の朗読
息子から母と天国の妹へ尽きせぬ感謝を綴った忘文

吾郎「忘文は届きましたか?」
明美「はい
   敏のことは、ずいぶん心配した時期もあったんですけど
   今回、このお手紙を読んでいただいて
   なんか、すごくたくましく感じまして
   少し、あの、ホッとしたような気持ちで
   すごくうれしかったです」

吾郎「無条件に子を愛する母の愛情への感謝
   そして、亡き妹の分も力強く
   社会へ羽ばたいていこうという意欲が感じられる
   手紙だったと思います
   明美さん、敏さん
   美緒さんのためにも、ステキな親子でいつづけて下さいね
   心より応援しています」

絵本 「パパとママのたからもの」サム・マクブラットニィ(文)
                アニタ・ジェラーム(絵)
                小川仁央(訳)

吾郎「3匹のこぐまたちの愛らしさと
   彼らへ、絶対的な愛情を注ぎ、平等に優しい愛で包み込む
   親ぐまの姿
   ページをめくり終えた後、ふと、懐かしさが胸によぎる作品でした
   パパとママのたからもの
   あなたにもぜひ、ご一読をお薦めいたします」


第78回 4月17日

朗読 「たいせつなあなた」レイフ・クリスチャンソン(作)
             にもんじまさあき(訳)
             カーリ・アールニヴァーラ(絵)

吾郎「大切な人への思い
   それはせつなく、そして温かな気持ち
   ここには、遠くから大切な娘を思う母の
   儚い思いが綴られています」

遠くから大切な娘を思う母

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「阿部淳子さんから 娘 文香さんへの忘文」
吾郎「阿部淳子さんから、娘、文香さんへの忘文」
淳子さん44歳、文香さん19歳

吾郎「ようこそ
   えー、阿部淳子さんから忘文が届いておりますので
   えー、お掛けになってお待ちください」

手紙の朗読
母から娘へ 素直な気持ちを綴った忘文

吾郎「以上です
   忘文は届きましたか?」
文香「はい」
吾郎「では、お届け料として
   何か感想など、感じたことなど
   一言いただけますか」
文香「そうですね(はい)
   母から手紙が来ると、実はいつも泣いちゃうんですけど(はい)
   あの、いつも言われていることが書いてあるのに
   今日も涙が出てきちゃって」
吾郎「いつも言われてますか」
文香「いつも言われてますね」
吾郎「うん、何よりもお母さんの
   文香さんに対する愛情の深さっていうのを
   すごく、ね、僕も感じましたけれども
   やっぱり、地震の時は大変でしたか?」
文香「そうですね
   向こうの様子が全然わからなくて(うん)
   とにかく連絡が取りたかったんですけど(うん)
   何時間も電話がつながらなくて(うん)
   はい」
吾郎「でも、そういう時こそね、やっぱり家族の大切さとか
   絆とか
   こういうことが起きて
   気づいたことっていうのも多いんじゃないですか」
文香(うなずく)
吾郎「まあ、でも、また、こういう手紙で、そのね
   大切な、大切だと思う、そのつながりみたいなのを
   再確認、ね」
文香「はい」
吾郎「できてた、できたらいいなと、僕も思いますし」
文香「はい」
吾郎「ね、これからも、お母さんのことをじゃあ
   大切にしてあげてください」
文香「はい」
吾郎「ありがとうございました」
文香「ありがとうございました」
吾郎「はい、ではこちら」

吾郎「地震という危機を通じて確認した娘の成長
   そして、彼女への思い
   綴られる一つ一つの光景が
   胸を打つ手紙でした
   お二人がこれからも、あまり急がず
   一つ一つ困難を乗り越えて行かれることを
   心より願っております」

朗読 「みどりのなかのジュール」ジェローム・リュイリエ(作)
                結城昌子(訳)

吾郎「彩りに満ちた日常の素晴らしさ
   また、その日常に溶け込む自分自身
   旅から戻ってきて
   大切なものが何かに気づいたジュールの姿が
   とても印象的でした
   大切なものがあるという幸せ
   あなたの心の中にある大切なものは
   いったいなんですか?」


第79回 4月24日

吾郎「かつて、作家、芥川龍之介は言いました
   子供に対する母親の愛は
   もっとも利己心のない愛である
   愛を受け、やがて自らの元を旅立っていく子供たち
   それでも惜しむことなくわが子を思い続ける母
   ここには、そんな一人の母親が綴った
   息子への尽きせぬ思いが綴られています」
母から、巣立っていった息子への手紙

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「母 岸信子さんから  息子 天童さんへの忘文」
吾郎「岸信子さんから、息子、天童さんへの忘文」

母から初めての手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、信子さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってお待ちください」

手紙の朗読
母から、巣立っていった息子への尽きせぬ思い

吾郎「以上です
   忘文は届きましたか」
天童「はい
   やっぱり(はい)
   うち、大家族で、こう、お母さんとかいたら
   ちっと、うるさいなとか、ウザイなと思う時があったけど
   この手紙聞くと、やっぱり一人暮らしして、親の大切さとか(うん)
   よくわかったような気がします」
吾郎「やっぱり大家族って、大変ですか
   10人でしたっけ、兄弟?」
天童「毎日がうるさかったり(うん)
   こう、一人の時間が少なくて」
吾郎「お兄ちゃんですよね」
天童「はい」
吾郎「じゃあ、結構、ね、お父さんお母さんに代わって
   子供の世話をしたりとか」
天童「そうですね」
吾郎「うん
   でも離れてみてどうですか、一人になるとやっぱり」
天童「かなり淋しいですね」
吾郎「うん
   お母さんは、どういった方ですか、信子さんというのは
   天童さんから見て」
天童「いっつも明るくて(うん)
   こう、忙しくても笑顔を忘れないみたいな(うん)
   そんな感じな人です」
吾郎「そうですか
   ではこちら、お持ち帰りください」
天童「はい、ありがとうございます」
吾郎「ありがとうございました」

吾郎「旅立った息子を郷里より見守る母
   離れるほどによみがえる記憶
   どの思い出からも、天童さんを思う信子さんの
   痛切な愛情が伝わってくるのを感じました
   今度天童さんが、いなかへ帰るときは
   信子さんと一緒に、あの予約録画の番組を見るのでしょうか
   ご家族に幸多からんことを
   心より祈っております」

絵本 「しずくのぼうけん」マリア・テルリコフスカ(作)
             ボフダン・ブテンコ(絵)
             うちだりさこ(訳)

ナレ「こうして冒険の旅に出た主人公のしずく
   さまざまな場所を駆け巡った彼は
   とうとうこんな所まで来てしまいました」

朗読の続き

吾郎「行く先々でトラブルに見舞われる主人公
   その奮闘ぶりがなんともユーモラスなこの作品
   童話作家ボフダン・ブテンコのコミカルなイラストも手伝って
   読む者を微笑ましい気分にさせてくれます
   しずくのぼうけん
   あなたにもぜひ、ご一読をお薦めいたします」
   


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