12月

第60回 12月5日

吾郎「新たな家族の誕生
   それを迎え入れる者たちにとって
   それまでの歩が良きものであればあるほど
   新しい生活への期待は高まっていくのではないでしょうか
   ここには、そんな喜びをもたらしてくれた
   妻に対する夫からの感謝の思いが綴られています」

夫から妻への感謝の思い…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「中川和幸さんから 妻 早苗さんへの忘文」
吾郎「中川和幸さんから、妻、早苗さんへの忘文」
29歳のご夫妻

夫から初めての手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、和幸さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」
早苗「はい」

手紙の朗読
夫から愛する妻への忘文

吾郎「はい」
早苗「ええ」
吾郎「えー、忘文は届きましたか?」
早苗「届きました」
吾郎「では、お届け料として
   何か一言いただけますか」
早苗「はい、えっと、そうですね」
吾郎「はい、いかがですか」
早苗「ちょっと感動しました」
吾郎「普段、ね、こういうことっていうのは、なかなか」
早苗「そうですね」
吾郎「口にされなそうな人柄だなっていうのも
   お手紙から、伝わりますよね」
早苗「ええ(うん)
   そうですね」
吾郎「うれしかったですか?」
早苗「はい」
吾郎「これから、お子様もね」
早苗「はい」
吾郎「今、ご妊娠されているということで」
早苗「はい」
吾郎「じゃあ、生まれてくる、ね
   子供に何かメッセージ」
早苗「もう、あの、彼が言ってったように(ええ)
   やっぱり、元気に生まれてくれれば(うん)
   それだけでいいので
   もう、早く会える日を楽しみにしています」
吾郎「そううですね、わかりました
   では、お幸せに」
早苗「はい、どうもありがとう…」
吾郎「これからもね、幸せな家庭を築き上げてください」
早苗「はい、ありがとうございます」
吾郎「では、こちらお持ち帰りください
   では」
早苗「ありがとうございました」
吾郎「ありがとうございました」

吾郎「早苗さんの前向きさに引かれ
   共に暮らすことを決めた和幸さん
   2人の幸せな7年間が
   鮮やかによみがえってくるような手紙だったと思います
   和幸さん、早苗さん
   これからも新しい家族と共に
   ステキな家庭を築いていってください
   そしていつの日か、この手紙を
   お子さんに読んでもらうのも良いのではないでしょうか」

朗読 「スイミー」レオ=レオニ(作)
         谷川俊太郎(訳)

吾郎「深い悲しみや出会いの喜び
   相手に立ち向かう時の機転と勇気
   ページをめくるごとに伝わってくる
   主人公のまっすぐな気持ちが
   とても印象的な絵本です
   読まれるたびに、新たな読後感を与えてくれる名作スイミー
   ぜひ、ご一読をお薦めいたします」


   

第61回 12月12日

吾郎「ともに暮らしてきた2人が
   夫婦を越えて、やがて家族となるとき
   それは、いつも不意に訪れては
   そのあと忘れられない、鮮烈な印象を残していくものです
   ここには、そんな時を経て、家族を作るに至った夫が
   その妻に記した、言い尽くせない感謝の言葉が
   綴られています」

言い尽くせない感謝の言葉…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「北川令さんから 妻 聡美さんへの忘文」
吾郎「北川令さんから、妻、聡美への忘文」
ご家族の紹介

夫から初めての手紙…

吾郎「えー、ようこそおいでくださいました
   えー、北川令さんからの忘文が届いておりますので
   お掛けになってください」
聡美「はい」

手紙の朗読
心の平安を与えてくれる妻への忘文

吾郎「忘文は届きましたか?」
聡美「はい」
吾郎「では、お届け料として
   何か一言、ご感想などいただけますか」
聡美「やっぱり、私を支えてくれるのは主人しかいないと」
吾郎「そうですね」
聡美「思います」
吾郎「では、ありがとうございました」
聡美「はい、ありがとうございました」
吾郎「こちら、お持ち帰りください」
聡美「はい」

吾郎「ありがとうという、何気ない言葉の重みを
   誰よりも深く受け止めていた聡美さんの表情が
   とても印象的でした
   令さん、聡美さん
   これからも朔陽さん、藍生さんとともに
   楽しい家庭を築き上げてください」

朗読 「ちっちゃな ほわほわ かぞく」マーガレット・ワイズ・ブラウン(作)
                         ガース・ウィリアムズ(絵)
                       谷川俊太郎(訳)

吾郎「ほわほわという不思議な動物の子どもの1日を
   リズミカルな言葉で綴ったこの絵本
   何気ない1日の中
   子どもは両親の愛に包まれ
   のびのびと、そして喜びを持って過ごしていることが
   伝わってくる作品だと思います
   皆さんにもぜひ、ご一読をお薦めいたします」



第62回 12月19日

吾郎「イギリスの作家、バーナード・ショーは言いました
   結婚をするものは愚かである
   そして、しないものは、もっと愚かである
   人と人生を共有することの難しさと
   そして、そこでしか得られない喜び
   ここには、そんな時間をともに味わってきた伴侶へ宛てた
   夫からの偽りのない気持ちが綴られています」

妻に送る偽りのない気持ち…

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   中国の故事、忘草に由来しています。」

手紙 「妻 直美への忘文  夫 太郎一より」
吾郎「杉本太郎一さんから、妻、直美さんへの忘文」
ご家族の紹介、太郎一さん46歳、直美さん48歳

夫からの初めての手紙…

吾郎「ようこそ
   えー、太郎一さんからの忘文が届いておりますので」
直美「はい」
吾郎「お掛けになってください」
直美「はい」

手紙の朗読
いつも支えてくれる妻へ感謝の忘文

吾郎「以上です
   えー、忘文は届きましたか」
直美「はい
   なかなか、あの
   言葉では言えないのかもしれませんけれども(はい)
   こうやって、お手紙いただいて
   気持ちがよくわかりました
   どうぞ、これからもよろしくお願いします」
吾郎「お2人が、出会われたのは22年前」
直美「はい」
吾郎「ということなんですけれども
   どういったキッカケだったんでしょう」
直美「うーんと、私が喫茶店を開こうと思いまして(はい)
   喫茶店の学校にいった時に
   彼も、そこにいました(うーん)
   それで、めぐりあいました」
吾郎「どういう、最初は印象だったんですか、だんな様」
直美「うーん、後ろの席に若い男の子たちが
   3人組が集まってるなって感じで
   最初は見てました、はい」
吾郎「ねえ、あの
   だんな様が、ね、早く、こう、ありがとうと」
直美「はい」
吾郎「いう言葉をね、口にしたいという」
直美「はい」
吾郎「その日まで、もう少し時間をくださいということなんですけれども」
直美「はい」
吾郎「ええ、まあ、そういう日がくるのを」
直美「はい」
吾郎「楽しみですよね」
直美「そうですね」
吾郎「うん、わかりました」
直美「はい」
吾郎「では、こちら
   ありがとうございました」
直美「はい、ありがとうございました」

吾郎「運命のめぐりあいの後訪れた、度重なる苦労
   そんな日々をともに乗り越えてきてくれた妻に
   夫は普段、口にできなかった感謝の思いを綴りました
   飾ることなく記された言葉
   その一つ一つを受け止めていた直美さんの表情が
   とても印象的でした
   太郎一さん、いままでありがとうという
   その言葉を伝えられる日が、1日でも早くくるといいですね」

朗読 「リサとガスパールのクリスマス」アングッドマン(作)
                    ゲオルグ・ハレンスレーベン(絵)
                    石津ちひろ(訳)

吾郎「読み進めるごとに
   リサとガスパールの愛くるしさが伝わってくる、この絵本
   少し生意気だけど憎めないキャラクターの2人が
   繰り広げる展開に、思わず引き込まれてしまいます
   あなたも、このリサとガスパールの世界に
   触れてみてはいかがでしょうか」 


第63回 12月26日(総集編)

吾郎「忘文
   それを読むと日頃の憂いを忘れさせてくれる文。
   恩人、家族、友
   そのあて先はさまざまですが
   そこに込められる気持ちは一つ
   それは、大切な人への深い感謝の気持ちでした」

手紙 「不安の中、勇気を与えてくれた友へ」
     佐藤瑶子さんから
     楢原美鈴さんへの忘文
     (10月3日放送)

手紙 「故郷の母へ…
    19年分の感謝の気持ち」
     増田歩さんから
     母 富久美さんへの忘文
     (11月14日放送)

手紙 「自らを見守り続けてくれた祖母へ」
     宮原浩寿さんから
     祖母 春子さんへの忘文
     (11月28日放送)

手紙 「新たな家族をもたらしてくれる妻へ」
     中川和幸さんから
     妻 早苗さんへの忘文
     (12月5日放送)

吾郎「日頃言葉に出して表せなかった気持ち
   手紙を綴ることによって
   初めて伝えられる感謝の念
   そこには、身近にいる人への愛がありました
   思いを受け止めた人は皆
   とても晴れやかな表情をしていましたね
   あなたも書いてみませんか
   大切な人への忘文」 


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