アダ−ジェット
(交響曲 第5番 嬰ハ短調 第4楽章)

「白い影」で直江先生が聴いていた曲です。
全体に、かなり印象的にこの曲が使われていました。

マーラーの交響曲の5番て、好きなオーケストラが演奏したので
とりあえず買ったのですが、私の中でマーラーというのは
曲が重い、長いという印象があり、聴かず嫌いの典型でした。
レコードも買って、1回聴いただけで、そのまま放ってありました。
あとになって、この「アダージェット」を聴いた時、
ちょうど「白い影」で流れていた部分が、すごく印象に残りました。
専門的に和音の分析をすると、どうしてその部分が好きなのか
きちんと理論付けもできるのですが、そういうことはおいておきます。
緊張が高まって、それが解放される瞬間が好きという言い方で
流れていたどの部分か、わかってもらえるでしょうか?
レコードが聴けなくなったので、「アダージョ・カラヤン」や
別の指揮者・オーケストラで「交響曲5番」のCDを買いました。

「アダージェット」は、この交響曲5番の第4楽章にあたります。
これはテンポを表す音楽用語で、おそい速度を示すアダージョ
それよりは、少し速くという意味です。
(アダージョは、イタリア語で「くつろぐ」の意味からきています)
映画「ベニスに死す」で使われ、この楽章が特に有名になりました。
この曲はマーラーが後に結婚することになる恋人に
贈った(言葉のない)愛の曲ともあります。
実際、マーラーはこの交響曲に取り組んでいる時期に、
妻・アルマと知り合い、結婚をしています。
曲自体は、弦楽合奏とハープのみで演奏されています。

曲全体は、1901年から1902年にかけて作曲されました。
演奏時間は、約70分になる大曲です。

第1部 第1楽章 「葬送行進曲」
     第2楽章         
第2部 第3楽章 スケルツォ     
第3部 第4楽章 アダージェット
     第5楽章 ロンド−フィナーレ

せっかくですから、交響曲全体を聴いてみるのもいいかもしれません
もちろん「アダージョ・カラヤン」など、聴きやすい名曲を集めた
アルバムなどにも収録されています。


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