神永緒忍様からのリクエストキャサリン:晴海「十条博士欠席裁判」
十条博士の欠席裁判……。 ヨーク先輩は僕よりも十条研究室に長くいるから、博士のエピソードもかなり知ってそうですね。 そりゃあ、たくさんあるわよ。私も、昔は伊集院君みたいに毎日弁当買いに行かされたし。 やはり新人は必ず通る道なんですか? そうよ。私の次はスタンレイ君だったし。また新しい人が入ってくれば、今度はその人が買い出し係よ。 その時まで僕はまともな研究出来ないんですね……。 博士は変なところで凄く頑固だから、そういうところに引っかかっている物事は、お弁当以外にも絶対譲歩しないのよ。 たとえば? 春になったら、研究室をあげてのお花見。しかも、桜の樹を指定して、そこじゃなきゃ中止にするぐらい。 (汗) おかげで私達、いつも凄く苦労してるのよ。 ――もしかして、似たようなことが年に何度もあるんじゃないですか? ご名答。他にも月見は欠かさないわよ。機会があれば紅葉狩りや雪見とかも。 博士は異常に和風の行楽を好みますからね。 博士の趣味は別に構わないと思うんだけど、あの人のまずいところはそれを周囲に強要するところよね。 研究者としてはとても尊敬できるんですが。 でも、ESTLの研究者で、他にも助手に無茶な要求する人、いるらしいわよ。 たとえば? レポートや論文、報告書のチェックに異常なまでの執念を燃やしている人とか。行間隔や余白をミリ単位で見るのよ。ページ番号もきっちり中央に合わせないとやりなおしって噂。 それ、殆ど嫌がらせに近くありませんか? 私もそう思う。十条博士はその点は、論文としての形式がきちんとしていれば、流石にミリ単位の計測なんかしてこないから助かるわ(笑) ただ、趣味と私情で助手をこき使うのだけはやめて欲しいですけどね。話がループしてしまいますが。 そう言う事よ。もっと私達を休ませてください(笑)