不  倫 


これからの期待に

身体が小刻みに震える。

震える唇に 唇を押し当てられ

激しく触れ合い 絡まり蠢く



 

息も止まれと 吸い込まれ

胸が大きく波打つ!



離れる事も許されず

  キスのまま深呼吸 そのまま どっと倒れ込み 

    訪れる歓喜の予感に 身体がサクラ色に染まる 

    ・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・


肉体が硬直と弛緩を繰り返し

心が禁断の叫び声をあげ 人から獣への脱皮が始まる 

もう だめっ! 

身体を よじりながら 激しい息遣いが限界を伝える

 


優しくゆっくり動いていた手が

  この時を待っていたかのように

   桃の皮をやんわり剥くと

    唇が白桃の蜜を 吸い始めた   
 
      舌先が種に吸い付いた瞬間、

    高く短い笛の音が聞こえ 蕾が一気に開花

  獣と化した二人 雄蕊 雌蕊を食べ合い

痙攣しながら意識のない世界へ 落ちて行った   


                              2005.06.12日改定 terutaka作 

 

 コメント心の交流だけで別れた二人、神様の悪戯なのか?
      愛する家族を持ちながら、今になって愛の坩堝に、はまり込む
      「恋はした者の勝ち」と云い、遠慮は無用とある。 

      人間でありながら 一旦蕾が開くと、こんなにも淫らに咲けるものなのか?
     
しかし、恐いほど彼女を開花させた責任は誰にあるのだろう?      
      生命の喜びに乾杯!

         


         
忍ぶ恋 胸に溢れて 泣き濡れて 心に秘めし 人の恋しき 


        未練恋 苦しさ越えて絡み合い 心抑えて 静かに別れ

                                        
照高作