私は花身

 

見られる喜びに 満ち溢れた

 ふっくら 色づいた花身

  可憐な花弁を 手の平で

    優しく優しく そっと包み込む



 はらはらと舞う 花びらの

  美しさに 魅せられて

   なだらかな丘陵から 

     急斜面を 何度も 行ったり来たり



 舞い落ちる 一対の花弁

  両手で優しく受けとめ そっと くちづけ 

   蕾の開花する音が聞こえ

  激しい突風が花身を襲い 天高く舞い上げた

 
                   2003.09.21 terutaka