月の残り火      



              
何かと 何かが 出会えば 

                    新しい何かが 生まれる!



                   人生は 運命と だけで片づけられない

                      説明のつかない 出來事が 時として待っている


                   あの時は、

                   テーブルに置かれたコップを 一つ

                   取ろうとした時 手と手が触れ合った 

                      同時に見つめ返す二人

                   
失礼! ごめんなさい!

                      まなざしが会話し 気持ちが ざわめく

                      伝える言葉が見つからないまま

                      再び視線を交わした時


                   二人の心が透明になり

                   鼓動が喜びを伝え 重なり合った

                  

                   欲望と云う名の幻想を 分かち合った後

                   気だるい静寂の中で 残り火が

                   静かに さざ波のように寄せてくる   


                   時を切り捨て やり過ごした二人

                   あと 一時間 いや もう少し

                   このままで 居ることが許されれば

                   残りの人生と 交換しても良いと・・・・ 




                   ※遠き月

                      眺めて偲ぶ 幻影は

                        かけがえのなき 時間(トキ)のエピソード
                  


                       
※恋のチャンスは、熟れている時に 

                             もがなければならない果物のようだ。


                               一度地に落ちたら、二度とチャンスはないだろう。


                                    ポール ヴェルレーヌ(フランスの詩人 )