愛に生きる


花園の中で

本当に好きだった花は

たった 一つだった

その花には

青春の総てが

詰まっていて

今も忘れ得ぬ

一生の記憶 

   しかし

   花への記憶も

   時間と共に薄らぎ 

   甘く 熱く 息苦しかった

   あの嵐のような 日々が

   やっと・・・・過ぎ去り

   窓の外を眺めると 別の

   可憐な蕾が膨らんでいた

   人は この世での愛が 真実なら

   あの世に行っても 愛せると云う

   生きる事と 愛する事は

   傷を埋め 再生しながら

   愛に生きる事 かも知れない

   真実の愛は 真の愛を

   経験した人のみが 理解できる


         2013.08.17日照高作