冬の雨、別れの時

ベットの中、別れの時が迫ってくる

離れたくない、このまま抱き合ったまま、静かに眠りたい

炎を燃やした愛の波が、朦朧とした頭の中を漂う

二人とも帰らねばならない身、時計が気になる

ちらっと見る! 時間は???     

  針よ止まれ!!   ん!ぅう〜ん   もう限界

     愛してるのに! 

       二人の顔が・・・手と足が! もがき苦しむ!

・・・・・・・・もう時間が

    時間が・・

時間が・ じ・ん・・・ん・・ ぅう〜ん



  
         二人が段々と他人に戻るのを感じながら

                急いで化粧、私はシャワー、

             身支度を終え、外へのドァーを開ける!

                   他人の二人に戻った瞬間である

         車に乗り、慎重に周囲を確認し外に出る



     膨らませた愛を!急激に縮ませると

      心の思いが胸に舞い戻るのか?

       彼女は寂しくうなだれている。

  忘れようとしてるのに、心が忘れてくれない苦しみ 

許されぬ玉手箱を開けた二人、心よ速く縮んでくれ! 




小雪まじりの雨が静かに音もなく降っている

 冷たい雨よ、切ない恋を封じ込めてくれ! 

   厳しい返事を届けたいのか

横なぐりの雨が容赦なく車のガラスを叩く   



    
彼女の友のマンション近くで車を止める

       外灯の青白い光が雨の交差を映し出す

         友が送ってくれる約束と言う  もう時間がない!

    突然、怒った声で明日電話ね!と言いながら私の肩をたたく、

  もう寂しさは消し飛んだのか!元気良く飛び出して行った

        明日電話して!なのか? するなのか?考えながら

           おやすみ・・・と、声をだし車を動かす、

                雨が急に激しくなってきた。



       
喜びと悲しみを繰り返しながら人は生きる

          自分勝手な自分流を貫きながら!

    彼女の楽しい思いが、悲しい気持ちに変るとき

        楽しい思い出よ! 隣で眠ってやれ

           喜びよ! 隣で眠ってくれ

              幸せよ! 隣で眠ってやれ!
 
                2003.01.21日 terutaka