玉響の恋


玉響(たまゆら)


”たまゆら” とは、二つの珠と珠が触れ合った瞬間の、極 短い

その一瞬の時間の経過と辞書にある。


たまゆらの恋とは!

体内の珠である、二人の心と心が 激しくぶつかり合った瞬間に起きる恋で、

二人が出会った瞬間 互いの魂が触れ合った瞬間に発生する魂の響きを、

二人が同時に受け止め合った時のみに起きる運命的な恋のことである。


そんな偶発的な恋があるのか?   ある! 

経験しているから自信を持って云える。



※では、その恋はどうなったの・・・・?

           ・・・・・・・


私は長い間、「忘れ草」の茎を身に付け 持っていた。

この花を持つと、辛いことを忘れられると云われている。

現在でも漢方の薬草で、つぼみは解熱、根は利尿作用があり

庭に植えたり食べたりすると、憂いを忘れるのだそうだ。




でも、切なく苦しい想いは 捨てきれなかった・・・・・






そして・・・・

     無表情の顔が そこに・・・・・




恋は、もう忘れた

溜息も、忘れた

涙も、忘れた。

傷も、忘れた

遠くを見つめて動かない

あの悲しげな

まなざしも、忘れた。


   2011.02.24日 照 高