歓 び!




    プチッと咲いた

    君の唇から

    舞い出る言葉は

    優しく愛しい





      歓びの蕾が

      競いながら

      花びらのように

      胸の中で 咲き集う





     薄紅の音色が

     そよ風に乗り

     ヒラヒラ舞いながら

     柔らかく おりて来る








     
2008.04.19日 照 高

  
    




月の雫

 味  蕾


たとえば

kissしても

どちらかが食してない限り

レモンの味などしないけれど

不思議なことに

幸せの味は感じる


季を感じて

花を咲かせようと

蕾が膨らむように


私の舌の奥の

卵の形をした小体は

味の記憶を脳に伝え

次に食したとき

記憶の束から

瞬時にしてその味を探し出す


私の舌の蕾は

季節の風では咲かないが

味蕾が伝える歓びは

味覚の花を開花させ

味わう幸せを与えてくれる


  2008.04.21日








    もう!忘れない!
 照 高

Deep kiss


キスは無色透明

清々しい空気

渓谷からの湧き水


口一杯 力一杯

食しても

無味無臭


でも 歓びに溢れ

意識が朦朧とし

感覚が薄れる麻薬


きっと、蕾の吐息と

もつれ合う心が

そう させるのだろう


味蕾が伝える歓びに

時よ止まれと

蕾の奥まで食べつくす


  

2008.04.23日