神の設計



    太陽の演出

    過去の栄光の路を煌々と照らし 燃え滾り 沈み行く夕陽   
    人が命を終える前の 最後の輝きを思わせながら
    脱ぎ捨てられた肉体で 周りの総てを自分色に染める
    最後は ひと筋の雲の灯りとなって消滅する


    人は皆 人生の夢をかなえる為 真紅の花びらを燃やしながら生きる
    夕陽を見ると、愛する人と一緒に重ねた日々も 一瞬の儚ない夢に思え
    死と隣り合わせの人生である事を学ぶ。


    楽しい思いは 瞬きの一瞬であり 青い時代は、しなやかな青春の瞬きを
    熟年には豊かな実りの瞬き 老年は穏やかな物静かな瞬きを経験する 
    人は、どのような瞬きに遭遇するか 一瞬の瞬きの幸せを求めて生きる

 
    時間の止まった静けさが過ぎ去ると 再び 神々しく輝く 朝日が出現
    生けるもの総てが 活き活きと動き出し、人生の最初の日を迎える 
    天空は全ての人と繋がり 
新しい気持ちで生きる勇気を与えてくれる
    これは神の設計と云うしか表現できない


    消えた足跡を追うのでなく 自分の現在位置を確実に捉え 
    過ぎ行くものは、やってくるものとし
    自分の足で 今しかない命を 燃やして進む

                            2007.11.05日改 照 高