National Communication Guidelines 抄訳


*以下のウェッブページを参照
National Kidney Foundation Donor Family Council (NDFC)
http://www.kidney.org/recips/donor/
National Communication Guidelines
http://www.kidney.org/recips/donor/suggid.cfm

以下に抄訳した、National Communication Guidelines は、National Kidney Foundation Donor Family Council (NDFC)が中心となって、関係諸機関の協力のもとに作成した、ドナー家族とレシピエントとの交流のための指針である。この作成には、ドナー家族が積極的に参加している。巻末の謝辞には、協力した、ドナー家族とレシピエントのなまえがひとりひとり列挙され、最後に医療専門職が挙げられている。

National Kidney Foundation Donor Family Council (NDFC)とは、ドナー家族のよりどころ(Home for Donor Families)として、1992年に、ドナー家族と関係諸専門職とが協力して立ち上げた組織である。http://www.kidney.org/recips/donor/intro.cfm)

1994年には、「ドナー家族の権利の章典」(A Bill of Rights for Donor Families) を発表している。
(http://www.kidney.org/recips/donor/billright.cfm)

NDFCでは、「ドナー家族」を次のように定義している。

"Donor families" are families whose loved ones died and donated their organs, tissues, or both; families who would have liked to donate, but couldn't due to medical or other reasons; families who did not donate, but might have if they had been given the opportunity; and living donors.

The desire to give is as important as the actual giving.

(訳:「ドナー家族」とは、愛する人を喪い、その人の臓器、組織、あるいはその両方を提供した家族である。また、提供しようと思ったけれども、医学的その他の理由で提供できなかった家族である。さらにまた、提供しなかったけれども、もし機会が与えられていたら、提供したかもしれない家族である。そして、生体ドナーである。
 与えようと望むことは、実際に与えることよりも重要である。)

この定義は、切迫脳死と診断された人をすべて潜在的ドナーとみなす(Once it has been determined that a patient has not had a survivable neurological event and that brain death is imminent, the OPO must be contacted.)考え方と表裏一体である。集中治療室に勤務する医師や看護婦は、潜在的ドナーを見落とさないように、脳死について正確な知識を持つことと、潜在的ドナーの家族の承諾を得て、ほんとうのドナーにできるように、ドナー家族に共感的に接する訓練が必要とされる。その方法論は、集中治療の専門誌に、移植コーディネーターによって発表されている。(Ronald N. Ehrle, Teresa J. Shafer, and Kristine R. Nelson, "Determination and Referral of Potential Organ Donors and Consent for Organ Donation: Best Practice--A Blueprint for Success", Critical Care Nurse, Vol.19, No.2, 1999, http://www.critical-care-nurse.org/aacn/jrnlccn.nsf/(Articles)/192Ca1?OpenDocument)
 
 

(抄訳本文)
 

National Communication Guidelines, July 1997

Development Credits


この文書の作成は、四年にわたる研究、調査、および、以下の機関の協力による共同作業の成果である。
American Association of Critical-Care Nurses
American Association of Tissue Banks
American Red Cross Tissue Services
American Society of Minority Health and Transplant Professionals
Association of Organ Procurement Organizations
Division of Transplantation, Health Resources and Services Administration
Eye Bank Association of America
Musculoskeletal Transplant Foundation
National Donor Family Council of the National Kidney Foundation
National Kidney Foundation
North American Transplant Coordinators Organization
Transplant Recipients International Organization
United Network for Organ Sharing
 
 

Foreword


歴史的展望
過去数年間に、ドナー家族とレシピエントとは、お互いにもっと知りたい、交流したいという声を上げるようになってきた。多くのドナー家族は、臓器を提供したレシピエントの予後がよいかどうか、知りたいと思っていたり、また、愛する人についてもっと話したいと思ったりしていた。レシピエントはドナー家族に感謝を伝えたいと思っていた。ほとんどの場合、ドナー家族とレシピエントとは匿名のままでいることを望んだが、それにもかかわらず、交流したいとも思っている。

1995年に、National Kidney Foundation Donor Family Council (NDFC)が音頭を取って、集中治療室の看護婦、グリーフワークの専門家、ドナーコーディネーター、レシピエントコーディネーター、移植医、ドナー家族、および、レシピエントを招き、専門家、ドナー家族、レシピエント間の交流を進めるに際しての幾つかの選択肢を研究するという共同作業をした。研究グループは、NDFCが、ドナー家族と移植待機患者とレシピエントの要望と、現在、移植と臓器調達の専門家が行なっていることとを区別して編集したデータを調査した。研究グループはまた、移植関係者たちの、交流問題に対する態度を評価した。

ほとんどのドナー家族とレシピエントとは、お互いについての最初の情報を医療専門職から得ていたが、そうでない場合も多かった。情報や、その後に続く追跡情報の種類は、移植ネットワークや臓器調達機関などのなかでもあいだでも一定していなかった。そのうえ、ドナー家族と(あるいは)レシピエントの交流は、過去には孤立的な事例として起こり、医療専門職は、一般に、それを守り立てようとはしなかったし、守秘義務とプライヴァシーを保証する手立てもなかった。研究グループは、地域の移植センターと臓器調達機関で利用できるような、任意の指針としてのガイドラインを書くことを引き受けた。この問題は論争を呼ぶことがわかっていたので、できるだけ多くの移植センターと団体が参加することが肝要であった。研究グループに参加した組織は、このガイドラインの精神を肯定し、日々の業務でガイドラインを実行することを考えるようにメンバーを促している。ドナー家族とレシピエントとは、このガイドラインの基本精神をほとんど熱狂的に支持している。

このガイドラインを作り上げる過程を通して、研究グループのメンバーは、異なる団体と移植センターが、それぞれの独自のシステムに合うようにガイドラインを適用することを理解したと強調していることが重要である。我々は、ドナー家族とレシピエントのコミュニケーションの仕組みは、飛躍的に発達するだろうと理解しているが、ガイドラインの利用は、ドナー家族とレシピエント双方に提供されるサーヴィスを強化するだろうし、レシピエントが移植システムに満足する水準が上がり、究極的には、完全な臓器提供システムを強化するだろうと信じている。
 
 

Introduction


この任意のガイドラインは、臓器および(あるいは)組織の提供と移植に関わる仕事に就いている医療専門職を支援することを目的としている。
このガイドラインは、臓器および(あるいは)組織の提供への打診(initial contacts)から提供後の相談活動(follow up activities)までの全過程における、以下の情報伝達と交流を世話する方法を含んでいる。

  ドナー家族、移植待機患者とレシピエントが、臓器および(あるいは)組織の提供と移植のプロセスについて
  ドナー家族がレシピエントについて
  レシピエントがドナーとドナー家族について

この文書のおもな目的は次のとおりである。

     #ドナー家族とレシピエントとに、入手できる情報のタイプの選択肢を教える

     #ドナー家族とレシピエントとがお互いについて匿名で情報を得ることを保証する、一貫した方法を提供すること
      によって、医療専門職を支援する

     #ドナー家族とレシピエントとに、情報を送ったり受け取ったりする機会について教える情報を送ったり受け取っ
      たりすることについての、ドナー家族とレシピエントの希望を記録する

     #ドナー家族とレシピエントとに、継続的に相談にのって、追加情報を受け取ることや、情報交換についての気
      持ちを変えたときのための選択肢を提示する

     #書面での経過説明と、他の形での援助を提供する(パンフレット、手紙見本、ドナー家族とレシピエントとが会
      って経験を共有することができるような行事)

     #文通についてのドナー家族とレシピエントの決定を尊重する

     #ここに概要を描いた交流を促進する

この任意のガイドラインは、移植と臓器調達の専門職に、ドナー家族とレシピエントとに情報を提供し、ドナー家族とレシピエントとがお互いに交流できるようにする方法を確立するための、基本的な仕組みを提供することを目的としている。
このガイドラインは強制的な政策であると解釈されてはならない、そうではなくて、むしろ、ドナー家族とレシピエントのためのサーヴィスを強化するための選択肢である。
 
 

Goals and Basic Principles


以下のガイドラインは、臓器および(あるいは)組織の提供と移植に関して働く医療専門職を援助することを目的としている。ガイダンスは次のような医療専門職のためのものである。(1) ドナー家族に移植待機患者またはレシピエントについて情報を提供する。(2) 移植待機患者またはレシピエントにドナーとドナー家族についての情報を提供する。(3) ドナー家族とレシピエントとの交流を促進する。
これらのガイドラインは、ドナー家族、移植待機患者とレシピエント、そして、彼らにサーヴィスを提供する医療専門職の間の、一貫した、協力的な、建設的な関係を促進することをめざしている。

このガイドラインの目的は、
     #ドナー家族と移植待機患者とレシピエントが、責任を持って自己決定できるようにすること。および、
     #ドナー側とレシピエント側の二つのグループがお互いについて情報を得て、交流を促進するに際しての、医療
      専門職の役割と責任を限定すること。

基本方針
     #ドナー家族と移植待機患者とレシピエントはお互いに適切な情報を得て、かつお互いに適切な形式の交流を
      はかる権利を持つ。
     #この権利の施行は、医療専門職によって進められるべきである。
 
 

National Communication Guidelines

 

I. Initial Contacts Between Health Care Professionals, Donor Families, and Transplant Candidates/Recipients

(医療専門職、ドナー家族、移植待機患者、レシピエント間の最初の接触)

A.臓器提供と移植の承諾に際して、またはすぐ後に、医療専門職は、ドナー家族と移植待機患者とに、ドナーまた
   はレシピエントのその後の経過に関する情報を臓器提供または移植の後の適切な時期に得る機会があることを
   申し出るべきである。

B.この申し出に対する返事は、ドナーの記録とレシピエントのカルテに記録され、後でその移植関係機関の方針に
   従って参照されるようにするべきである。特に、このような、追跡情報はほしくないという人の望みには注意を払う
   べきである。このような人には、すべての個人情報は秘密が厳守されることを確証しなければならない。

C.追跡情報をほしくないといったドナー家族とレシピエントには、医療専門職は、(最初の接触では口頭で、後では
   文書で)後で、この件に関して決定を変更したり情報を追加したりすることができることを知らせなければならな
   い。

D.医療専門職はまた、ドナー家族とレシピエントに、お互いに交流することができることを知らせなければならない。
   その際に、医療専門職は、各々の人に、もう一方の側では、そのような交流を望んでいないかもしれないことを告
   げておかなければならない。この情報は、書面によって示され、かつ、交流を始めたり返事をしたりする際のガイ
   ドラインの標準の形式に則っているべきである。
 
 

II. Initial Follow-Up

(移植直後の情報提供)

A.臓器提供から一ヶ月以内に、医療専門職は、ドナー家族のなかで希望した人に、どの臓器と(あるいは)組織とが
   摘出されたか、または、どの臓器も組織も摘出されなかった場合は、その理由を確認し説明する報告書を渡す
   べきである("A Bill of Rights for Donor Families," 「ドナー家族の権利の章典」による)。
   移植後一ヶ月以内にまたはできるだけ早く追跡情報を得られた場合は、医療専門職は、ドナー家族とレシピエン
   トでその情報を望む人に提供するべきである。情報には次の内容が含まれていてもよい。
 ・年齢
 ・性別
 ・住んでいる地域、職業、ドナーまたはレシピエントの家族構成、死または病気の原因

B.状況によっては、移植が遅れたり、移植の性質によっては、Paragraph II, Aで述べたような特定の情報を提供し
   てレシピエントを追跡することが許されない場合は、医療専門職は、移植直後の情報の報告書に、次の説明を入
   れるべきである。
 ・移植が遅れた理由
 ・特定のレシピエントの情報が現在は提供できない理由。または、
 ・特定のレシピエントの情報を提供できるようにならない理由

特定のレシピエントの情報が欠けている場合、報告書には、遅れたり、追跡して特定することが許されない、移植のために提供された臓器や組織などの、利用についての一般的な情報と、(適切な時期が来れば)特定のレシピエントの情報を提供できるようになるという保証を含むべきである。
 
 

III. Later Follow-Up

(移植後時間がたってからの情報提供)

A.臓器提供/移植の約六ヶ月後に、医療専門職は、最初の情報を要求したドナー家族とレシピエントに、ドナー家
   族またはレシピエントに関する、現在手に入る情報を得る機会を提供するべきである。

B.できることならば、臓器提供/移植の約六ヶ月後に、医療専門職が、書面で、最初に、相手方の情報や交流をこ
   れ以上望まないと表明していた、ドナー家族とレシピエントに、決定を変える機会を提供するべきである。もしこの
   追跡情報の提供が不可能ならば、専門職は、決心を変えた側の人々からの質問に答える準備をしなければなら
   ない。どちらの場合でも、「これ以上接触を望まない」という要求は、公式の記録に残されなければならない。

C.医療専門職は、ドナー家族とレシピエントが、お互いについて、適切な守秘性を守ると同時に、情報への要求もよ
   り一層満たすことができるように、充分かつ効果的に情報を得て伝える方法を発達させるべきである。
 
 

IV. Anonymous Written Communications Between Members of Donor Families and Transplant Recipients

(ドナー家族とレシピエントとの匿名での文通)

A.媒体: カード、ノート、手紙

B.形式: あらゆる手書き、タイプ、印字の文通で、書法、綴り、文法は問わない

C.内容: 氏名と住所は明かさなければ、以下の内容を含んでもよいが限定されるわけではない。
  1.ドナーあるいはレシピエントの年齢
  2.ドナーあるいはレシピエントの性別
  3.直系のおよび拡大家族(こどもを含む)
  4.職業
  5.現在住んでいる、あるいは、これから住む、地域
  6.(ドナーの)死の原因あるいは病気、および、(レシピエントの)移植が必要になった理由
  7.差出人にとっての、臓器提供(移植)の影響
  8.ドナー家族あるいはレシピエントにとっての、臓器提供(移植)の影響
  9.ドナーあるいはレシピエントの関係者にとっての、臓器提供(移植)の影響

D.時機:このタイプの文通は、いつでも用意できるが、(ドナー家族あるいはレシピエント)が全体
  の経験を見渡せるときが来てからにするのがもっとも適切だと思われる。

E.手順:
1.ドナー家族あるいはレシピエントが自発的に上記の種類の文通を用意することもありうるだろう。代わりに、医療
  専門職が、彼らに接触して、高圧的でない態度で、そのような文通についての情報を与え、実行したいと思ってい
  ることを進めるための申し出をしてもよいだろう。その際には、医療専門職は、ドナー家族あるいはレシピエントが
  このような文通で利用できるように、時機、書式、内容に関するガイドラインを書面で準備するかもたらすべきであ
  る。手紙類は、ドナー家族あるいはレシピエントが既に知っていて仲立ちとして信頼している医療専門職に送られ
  なければならない。

2.手紙類を受け取ったら、医療専門職は、名宛人に直接に接触するか、または、名宛人に接触している医療専門
  職に手紙類を転送して、その名宛人が手紙類を受け取りたがるかどうか確認するべきである。(もしその専門職
  が手紙の内容が何らかの理由で名宛人を傷つけるかもしれないと判断した場合は、IV, E, 3.を参照)もし名宛人が
  手紙類を受け取りたがったら、専門職は、その手紙類のコピーをとり、適切な記録またはカルテに添付し、その専
  門職の所属する機関の採用する方針に従って手紙類を記録する。その後で、医療専門職は、封をした封筒にそ
  の手紙類を入れ、短い付箋を付けて、封筒の中身を説明し、開封して手紙類をすぐ読むか、しばらく置いて後で
  読むか、専門職に返送するかを、選択できることを知らせるようにして、名宛人に転送する。

3. 手紙類を受け取ったとき、もしその専門職が手紙の内容が何らかの理由で名宛人を傷つけるかもしれないと判
  断した場合は、名宛人に直接に接触するか、または、他の適切な医療専門職を通じて連絡する。どちらの場合で
  も、名宛人は、その手紙類の存在とその内容の性質を知らされなければならない。こうすれば、名宛人は、その
  手紙類を元の形のままで受け取るかどうかを決めることができるだろう。もし、名宛人が、その手紙類を元の形の
  ままで受け取りたがったら、IV, E, 2の条項が適用される。

4. もし、名宛人が、その手紙類を元の形のままで受け取ることを躊躇するか、嫌がったら、医療専門職は、差出人
  に連絡して、その手紙類の内容とそれがもたらす事柄について話し合うことを申し出なければならない。差出人は
  そのとき、その事柄に応じて手紙類を書き直すようにすすめられてもよいと思われる。もし差出人が問題のないも
  のに書き直したら、IV, E, 2の条項が適用される。

5. もし、名宛人が、どんな形でも手紙類を受け取ることを嫌がったら、その手紙類は専門職のファイルに保存し、差
  出人に、将来のいつか、届けられることがあると知らせなければならない。

6.この種の手紙類の差出人は、医療専門職によって、手紙類が名宛人に届けられたか届けられなかったかを知ら
  せられなければならない。差出人はまた、受取人が手紙類を受け取り、差出人のほうから手紙類を出したことを
  ありがたく思っていても、そのときに同じようには返事を書けないこともありうることを助言されなければならない。
 
 

V. Communications Which Are Sealed or Which Are Not Anonymous

(封印された手紙類あるいは匿名でない手紙類)

A.もし差出人によって封印された手紙類を受け取ったら、その性質上匿名でない情報が含まれていると思われると
  いう説明を付けて元のかたちのままで転送した先の名宛人が許可するか、開封するようにと差出人が許可するま
  で、封印したままでおかなければならない。

B. もし手紙類に差出人の氏名と(あるいは)住所が含まれていたら、差出人がその情報を削除することを許可する
  か、転送先の名宛人が、差出人の氏名と(あるいは)住所を削除することまたは削除しないことを許可するまで、
  その情報を変えてはならない。

C.もしドナー家族とレシピエントが何らかの方法で(たとえば、電話、電子メール、その他の通信手段で)直接に、あ
  るいは親しく、交際するためにお互いに氏名と(あるいは)住所を開示することを望んだら、その情報開示は両者
  の合意の上で行なわれなければならない。このような状況では、直接のコミュニケーションまたは対面の接触は、
  どちらか一方の参加者が医療専門職を招き、参加することを望まない限り、医療専門職から独立して、その援助
  なしに行われなければならない。
 
 

Writing to Your Donor's Family Members...

A Guide for Transplant Recipients


ドナー家族に手紙を書くには……
レシピエントの方々へ

  ドナー家族に手紙を書くかどうかを決めるのは、個人の選択です。ドナー家族はレシピエントやその家族から手紙やカードをもらうといつも感謝を表わすということを知ると、あなたの助けになるかもしれません。レシピエントのなかには、ドナー家族に手紙を書くことを選ぶ人もいれば、書かないことを選ぶ人もいます。

もしあなたがドナー家族に手紙を書こうと決めたのなら、次のような幾つかの提案があります。

     #あなた自身について書く……あなたのなまえ(ファーストネームだけ)、あなたの仕事についての情報、あなた
      の家族と友達、あなたの趣味と興味とあなたが住んでいる州のなまえを入れてもいいでしょう。

     #あなた自身の移植の経験について書く……あなたがどんなに長い間移植を待っていたか、移植があなたの人
      生にどんなに影響を与えたかを入れてもいいでしょう。

     #簡単な言葉を使って感受性のある態度で文通する……ひとりひとりのドナー家族は皆違った個性を持ってお
      り、愛する人の死を自分たちなりのやりかたで悼んでいます。

     #あなたはドナー家族に感謝してもいいでしょう。

     #あなたのファーストネームだけをサインしてください。

     #自分を識別できるものは匿名にして秘密を守ってください……苗字、番地、市、電話番号、病院または医師の
      なまえは入れないでください。
 

手紙を書き終わったら:

     #カードまたは手紙を、封をしないで封筒に入れてください。

     #別紙にあなたのフルネームと移植の日付を書いていれてください。

     #あなたの登録している移植センターのコーディネーターに郵送してください。

すべての手紙は、プライヴァシーが守られているかどうか調べられます。コーディネーターは、あなたの手紙またはカードを臓器調達機関に郵送し、そのスタッフがドナー家族に連絡します。あなたの手紙がドナー家族に届くのに数週間ぐらいかかるでしょう。もしドナー家族が文通を望まなかったら、その旨をあなたに伝えるように専門職に頼みます。

ドナー家族のなかには、あなたの手紙に応えて手紙またはカードを送る人もいるかもしれません。
別のドナー家族は、今回はあなたに手紙を書かないことを選ぶかもしれません--それは彼らの個人的な決定です。

もしあなたがこの情報について何か問い合わせたかったら、あなたのコーディネーターに連絡してください。
 
 

Writing to Transplant Recipients...

A Guide for the Family Members of Organ and/or Tissue Donors


レシピエントに手紙を書くには……
ドナー家族の方々へ

  レシピエントに手紙を書くかどうかの決定は、非常に個人的なことです。ドナー家族として、あなたはレシピエントに手紙を書くと決めても、書かないと決めてもいいでしょう。それはあなたの個人的な選択です。

もしあなたが手紙を書こうと決めたのなら、次のような幾つかの提案があります。

     #あなた、臓器を提供したあなたの愛する人、そして、あなたの他の家族について、あなたが快く分かち合えると
      感じる情報について書いてください。仕事、趣味と興味、それに、たぶん、あなたの愛する人が特に好きだった
      ことや、あなたの家族についての情報も、入れてもいいでしょう。

     #あなた自身、あなたの愛する人、他の家族のファーストネーム、あなたの住んでいる州を入れてもいいでしょ
      う。

     #あなたのファーストネームだけをサインしてください。

     #自分を識別できるものは匿名にして秘密を守ってください……苗字、番地、市、電話番号、病院または医師の
      なまえは入れないでください。
 

手紙またはカードを書き終わったら:

     #カードまたは手紙を、封をしないで封筒に入れてください。

     #別紙にあなたのフルネームとあなたの愛する人のなまえと亡くなった日付を書いていれてください。

     #あなたの愛する人の臓器と(あるいは)組織を摘出した機関に郵送してください。

すべての手紙は、プライヴァシーが守られているかどうか調べられます。レシピエントは連絡されて、文通を続ける許可を求められるでしょう。この手続には数週間ぐらいかかるでしょう
もしレシピエントが文通を望まなかったら、その旨をあなたに伝えるように専門職に頼みます。

レシピエントのなかには、あなたの手紙に応えて手紙またはカードを送る人もいるかもしれません。
別のレシピエントは、今回はあなたに手紙を書かないことを選ぶかもしれません--それは彼らの個人的な決定です。多くのレシピエントは、感情に圧倒されて、感謝の気持ちを手紙に書くのがむずかしいと言っています。

もしあなたがこの情報について何か問い合わせたかったら、臓器調達機関のコーディネーターに連絡してください。
 
 

Further Reading

(参考文献)

"Programs for the Families of Organ and Tissue Donors,"
M. Coolican, G. Politoski, K. Casey, European Dialysis and Transplant Nurses Association -European Renal Care Association Journal, in publication, July, 1997.

"Interaction of Organ Donor Families and Recipients,"
D. Lewino, L. Stocks, G. Cole, Journal of Transplant Coordination, Vol. 6, Number 4, pp. 191-195, Dec., 1996.

"Perspectives on Communication Issues Among Transplant and Procurement Professionals, Transplant Recipients, and Donor Families,"
G. Politoski, M. Coolican, K. Casey, Journal of Transplant Coordination, Vol. 6, Number 2, pp. 78-83, June, 1996.

"What is the Rationale For or Against Contacts Between Donor Families and Transplant Recipients,"
C. Corr, et al., Critical-Care Nursing Clinics of North America, Vol. 6, No. 3, Sept., 1994.

"Communication With Transplant Recipients,"
M. Coolican, For Those Who Give and Grieve, Vol. 3, No. 2, Fall, 1994.

"Bill of Rights for Donor Families,"
C. Corr, L. Nile, M. Coolican, et al,. United Network for Organ Sharing Update, 10(11):21, 1994.

"How Do You Say, 'Thank You For My Life?'"
J. Colville, LifeTimes Magazine, Stadtlanders, Issue 7, 1994.

"Uniting Donor Families with Recipients: Motivation and Mutuality Often Basis of Decision,"
UNOS Update, Sept/Oct.,1993.
 
 
 
 

(以上)
 

この翻訳の原文の著作権は、右記にあります。2001 National Kidney Foundation, Inc.

翻訳文責:てるてる yutaka-n@mvb.biglobe.ne.jp

*Original copyright is 2001 National Kidney Foundation, Inc.
*This article was cited here for material of academic research. If the author and/or people visit here and feel unpleasant please let me know. This file will be deleted then. Email:yutaka-n@mvb.biglobe.ne.jp