苦痛が激しいときの秘策

経験から苦痛の根源に到達することが最大の治癒効果をもたらすことがわかりました。ここに述べるのは役に立つ方法の一例です。


☆ 自分をもっと痛めつけて欲しいと心底から懇願する

キリストだったか仏さんだったか、左の頬を打たれたら右の頬を出したという話があります。被害者には感覚のマヒが起こっています。逃れようという気持ちが余計に痛みを大きくします。苦痛をじっくりと味わうことが大事です。「もっと痛めつけて欲しい」、「もっと自分を戒めて欲しい」などと深く願ってください。最初は難しいと思いますので、ゆっくりと感覚をつかむようにしてください。


☆ なにか分岐点にさしかかったとき

朝起きたら、まず、自分が一番やりたくないことは何かと考え、それを見つけて取りかかってみます。食事が出ても、すぐに手をつけずに、間をおき、なにか嫌なことを探して想い続けてみたりします。道を歩いていて交差点に来たら、不吉な方向、嫌な出来事が起こりそうな方向に、ゆっくりと時間をかけて苦痛を味わいながら歩きます。


☆ 最悪なことから考えはじめる

私たちにとって、もっともおそろしいのは、右と左から引っぱられるようにしてこころが引き裂かれてしまうことです。ストーカーに遭遇したあとで、いなくなったとほっとしてしまうと、きまってまたスパイが近づいてきます。ストーカーがひとりあらわれたら、こんどは2人組でやってくる。そのつぎは、5人で、そして、10人でと、どんどん取り囲まれていくところを考えます。そうすることによって、こころの中で起きている接近することができます。


☆ 弱いもの、粗野なものを、とにかくいたわる

こころの中で、弱肉強食を起こしてしまうと、必ず破綻が来ます。弱きを助け強きをくじく姿勢。強いものは道を譲り、弱いものに時間と機会を与えて、生かす態度を続けてください。マインドコントロールは、人間の知性を誤作動させる破壊です。本能的な力を信じ切ることができずに、ねじ曲げてしまったのは人間の過ちです。地上で人類が動物を征圧している現状を、私たちはあたりまえのように思いこみ、コントロールという考えから抜け出すことはかなり難しくなっています。「殺人」のような行為を非難することも、私たちにとっては適切ではないかもしれません。どんな野蛮な生物も人類ほど大きな破壊を成し遂げたことはかつてないのです。私たちが「暴力」と呼んでいる、弱いものの力を肯定することがとても大切だと思います。

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