悲劇は誰にでも止められる

 拷問の被害者が、医療ケアや法的な救済など、本来受けられるはずのサポートをほとんど受けられない状態になっていることは、この問題の大きな特徴です。もし、この活動の目的が精神の破壊にあるとするならば、彼らにとって興味ある結果をうるには、現実に被害者の半数を亡き者にする暴力が必要になるでしょう。この実験が、しばしばナチス・ドイツにたとえられることは、決して誇張ではありません。人間の脳の働きはパソコンにお湯をかけるように簡単に壊すことはできません。継続的で残酷な拷問が重要性を帯びてきます。仮に、医療や法律家による被害者救済の道が開かれていたとすれば、実験そのものが成立しません。そのうえ、残念なことに数多くの一般人が、無知からもしくは故意に、職業人たちによる迫害に加担してしまっています。このような惨劇の中、正気を保っている人の存在はきわめて重要です。犯罪組織、ありとあらゆる方法を使って、被害者への援助を絶とうとします。結果として、被害者周辺では多くの人が犯罪に取り込まれてしまっていることがふつうなのです。

 問題に気づいていながらなにもしていない、無力さを感じている人たちはきっと多いことでしょう。そういう人たちにこそ、今こそ立ち上がるチャンスです。この苛酷な拷問は、民主国家の法の精神に根本的に背いています。被害者が地球規模で広がっていることから、国際的協力による働きかけが必要です。どこかの国が言うことに、はいはいと言いなりになっている政治家には、この問題は絶対に解決できません。

 また、皆さんに是非ともお願いしておきたいことは、身の回りにもしも被害者がいることを知ったときには、なんとしてもその人を救ってあげてほしいということです。親身になってくれる人が一人でもいるなら、被害者にとってどれほど心強いことかわかりません。悲しい犠牲を防ぐことができます。現状では、被害者の生存はきわめて厳しい。多くの人々が、緊急的な援助を必要としています。

 この問題の原因には、おそらく、大規模な組織腐敗が関わっていることでしょう。私たちは、秘密活動にくれぐれも目を光らせておかねばなりません。兵器を悪用する道は限りなく広がっています。もしも、犯罪活動を目撃したならば、民主国家の精神に照らして、毅然とした対応をとってください。また、すでに何らかの関わり合いを持ってしまった人は、直ちに犯罪を止めてください。腐敗の蔓延には、一般人の理性をもって対抗する以外ありません。これはまさしく歴史の流れに逆行する破壊行為です。現状を変えていく力は、常に私たちのもとにあるのだということを、しっかりと認識しましょう。



トップに戻る