2007/8/15

害虫もまたカワユス
昆虫はとかく人間様の都合によって環境も扱われ方も変化の波に翻弄されます。
虫屋にとっては宝物のカミキリムシも農家さんや林業関係者の間では撲滅したい害虫であります。
参考までに代表的な害虫として知られるカミキリムシを紹介します。




センノキカミキリAcaloepta luxuriosa
幼虫がタラの木やウドを加害します。
市街地の民家の灯りにも飛んできます。
上翅がホログラフィックにキラキラと輝き個人的には好きな個体です。
キボシカミキリPascotheca hilaris
過去にはキボシヒゲナガカミキリと呼ばれていました。
1900年代初頭からクワの木食害の記録が文献に残されているもののクワを食害する3大カミキリ〜クワカミキリ、トラフカミキリ、キボシカミキリ〜の中ではそれほど問題視されていなかったようです。
被害が注目されたのは60年代にはいってのことで、以後分布拡大とともに被害が拡大、本種の大発生が養蚕業者に甚大なる被害をもたらしたとされます。
80年代に入るとイチジク分野の被害も注目を集めることになりました。
関東地方の、斑紋が異なる種は、中国北部よりの侵入種と見られています。
 
ゴマダラカミキリAnoplophora malasiaca
ミカンや各種広葉樹、杉などの生木を幼虫が食害します。近所の植木畑で、本種がゴリゴリ音を立てながらミカンの木の根元から這い出して来るのを見かけたことがあります。後日その木は、掘り出されて焼却の憂き目にあっておりました。
このカミキリの場合被害量より予防経費のほうが高くかかるため、このように成虫が出た木ごと捕殺するなどして被害を最小限に食い止めるといった予防策がとられるようです。
現在でもホストは農家や民家の庭先に多く見られるのですがあまり市街地で見かけなくなったのはやはり農家さんが駆除を徹底したからかもしれません。
クワカミキリApriona japonica
体長40ミリ前後の大型で、広範囲で分布します。クワやイチジクを食害しますが近年ケヤキにおける発生が確認され、更なる分布拡大傾向にあるようです。
60年代にホストが同じキボシカミキリとの競合合戦に敗退して?クワかミキリの個体数は一時激減したといいます。
しかしながら80年代後半にかけてケヤキ林における本種の被害報告が多発、私が調査している調布市の一部地域でもクワの木を有する森に多数生息を確認しておりひそかに潜伏しながら個体数を増加させているのかもしれません。
 
 

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