5年間の地道な高尾山でのカミキリムシ採集の成果が、東京都教育委員会児童生徒表彰に選出され、2008年2月、都庁に於いて代表挨拶を行いました!
2008/5/5

東京都教育委員会児童生徒表彰代表発表




ただいま表彰をいただきました。受賞者を代表して一言挨拶を述べさせていただきます。
この児童生徒表彰は、今回で27回目を迎え、表彰件数は1965件を越えると伺いました。
今回私は、「高尾山のカミキリムシ」採集調査記録と標本の功績により表彰いただきました。ありがとうございました。
私が昆虫のなかでも特にカミキリムシに興味を抱いたのは、小学校4年生のときに参加した昆虫採集会がきっかけでした。
カミキリムシは忍者のようです。
動きが早く身を隠すのがうまいので、ただ眺めているだけではみつかりません。
そこでカミキリムシを調べるには採集道具が必要です。
ここにあるのがカミキリムシを捕まえる網です。直径90センチもあり、捕虫網としては最大クラスです。実はこれ、母のもので私はもうすこし控えめの60センチを使っています。
これに磯釣り用の竿をセットして使います。
この網を、カミキリが隠れていそうな花の下まで持って行き、このようにゆすります。すると甲虫は振動に反応して手足を縮める習性があるため下に落ちます。それがネットの中にはいるというしかけです。
 
こんな道具もあります。
叩き網といい昔から使われている道具ですが、あまり売っていません。こうもり傘で代用する人もいますが私は自分で作りました。
骨は剣道の使い古しの竹刀で、本体は防水布を用い、四隅に骨を差し込むポケットを縫い付けました。
これを茂みの下などに構え、棒で葉や枝をはたきます。すると葉裏にいた虫が、布の上に落ちるしくみです。
昆虫は小さくとても上手に隠れているのでこのようにあの手この手で採集してみないと正確なことは何もわかりません。
 
これは、2004年に○○市で採集したフタオビミドリトラカミキリです。
フタオビミドリトラカミキリは、房総半島より南の、海に面した地域に多く、内陸には少なかったと審査委員の先生に教えていただきました。その後も毎年市内のカミキリムシを調べたのですが、わずか数年の間に市内全域で爆発的に増えたことがわかりました。
わたしのようなアマチュアの採集記録が、環境の変化を明らかにすることもあると聞き、私の昆虫採集調査はがぜん気合が入りました。
 
近年東京には昆虫が少なくなったと言われますが、よーく探してみると、採ってもとりきれない位たくさんいました。
 
 
 
たくさんの昆虫採集愛好家の方の採集記録の積み重ねで、高尾山には現在200種を越えるカミキリムシがいることが分かってきました。それでもまだ高尾山の全容が解明されたわけではありません。
私は今回の表彰を励みとし、これからも東京都のカミキリムシの採集調査活動を続け、そこで分かったことが東京都の自然環境保護に役立つことを願っています。
 
最後になりましたが、高尾登山鉄道の係員さん、高尾山で出会った昆虫採集愛好家のみなさん、たくさんの学びの機会をくださいました。感謝します。
そして中学校の先生方、教育委員会の方、ありがとうございました。
 
管理人(保護者)より:
昆虫採集は誰もが気軽に自然と戯れることができる趣味です。
純然たる個人の趣味は楽しみであって、ある種の志をひとつにして何らかの活動を起こすというような類のものとは違います。
また昆虫採集は決して環境を破壊する行為ではなく、むしろこれまでのアマチュアの昆虫採集愛好家の採集調査記録がどれだけ地域の自然環境調査解明に貢献していることからもこれが自然環境破壊行為では断じてないこと、明らかなことです。
 
こうしたことから、団体や組織を形成するなかで昆虫採集の擁護をひとつの社会運動の主軸とすることにも違和感を感じます。
 
ひとりひとりの昆虫採集愛好家のみなさんが、フィールドで昆虫網を振る姿を子供達に自慢してください。
すべての子どもはおしなべて好奇心旺盛で素直で、そして聡明です。
昆虫採集という日本人の感性が継承してきた自然を愛する素晴らしい趣味を、ごく自然に継承していけたら。
 
 
 
高尾山で出会った昆虫採集愛好家の皆さん、登山鉄道の係員さんたち、
みなさん、本当にどうもありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願いいたします。
高尾山で90センチの昆虫網を持って虫採りをしている者を見かけたら、お声をおかけください。
楽しい昆虫採集をいたしましょう。
子どもたちが、いつまでも自由に昆虫網を振って昆虫採集できる環境を守り育てましょう。
  
                    2008.5.5.昆虫クラブ管理人:テンプル@西島磯美
 

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