「今日は寒いな。こたつ出したから入れよ」
ぬくぬくのホームコタツ。
テーブルには、みかんが置いてある。
「やっぱコレに限るよな! 今日は鍋にするから、ここで食おうぜ。」
嬉しそうな高耶の笑顔をみるだけで、もう心は温まっている。
「高耶さん」
呼びかけて、こちらを向いた高耶の体を抱き寄せる。
「このまま…暖まるまで、じっとしていて…」
冷たい唇を暖かい体に押し付けると、吐息がすぐに熱くなってゆく。
「も…あったかくなった…だろ…」
体も心も、とっくに熱くなっている。
あなたを見るだけで。あなたといるだけで。
「まだです…もっと…熱をわけて…」
暖かいなんて言わない。
俺はまだ、暖かくなんかなっていない。
あなたと溶け合うまでは…
この熱は、まだ…熱すぎる
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