『涼感』

真夜中、あまりの蒸し暑さに目が覚めた。

今日は風がないのか、じっとりと汗ばんだ体にシーツが張り付いて、
寝苦しいなんてもんじゃない。
タオルケットを蹴り飛ばし、ゴロゴロと寝返りを打ったら、
足がヒンヤリとした感触に当たった。

気持ちいい…

無意識に寄り添って、高耶は幸せそうに眠りに落ちた。

高耶の熱い体を感じながら、小さな吐息をもらした直江の心中を、
夜の闇が知っていたかどうかは、定かでない。

明け方になって吹き始めた風が、そよと優しく直江の頬を撫でた。

 

2008年7月19日

寝苦しい夜の一服の清涼剤…になれたら良いな〜♪

背景の壁紙は、こちらからお借りしました。→

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