高耶の誕生日 直江はずっと言おうと決めていた言葉をついに言った。
「結婚してください」
「ば、ばっかやろう!こんなとこでいきなり何言い出すんだ!」
真っ赤になって、うつむいた高耶だったが、
ぽつんと一言
「答えなら、ずっと前に言ったろ。」
〜俺をお前にくれてやる〜
「高耶さん・・・言って下さい。もう一度・・」
「お前、俺に言わせるのか。」
高耶の目が挑むように直江を見た。
「お願いします」
直江も引かない。懇願するように言った。
高耶は目を伏せると、一回しか言わないからな、と前置きして
「結婚しよう、直江」
一瞬だけ目を合わせて、そういうと、ぷいっと横を向いてしまった。
キャンドルの光が、まるでウェディングベールのようだ。
限りない幸福な時間が流れてゆく・・・
「高耶さんのウェディングドレス姿、綺麗でしょうね。あっ、でもやっぱり白無垢も捨てがたいですよね。」
すっかり舞い上がっている直江に、高耶が
「何言ってんだ、お前。俺が花嫁になんかなるわけねえだろ!嫁はお前だ!」
「えっ!ええ〜っ!そ、そんな・・高耶さん!」
美しい花嫁をお姫様抱っこして、それから・・・
直江の世界一幸せな花婿の夢は、儚く消えたのだった・・
ちゃんちゃん!
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