Squamish Canada (スコーミッシュ)
2008/6/30〜7/14
左上:
アクティビティセンター入口


右上:
スコーミッシュの街とThe Chief


左下:
スコーミッシュビーチ


右下:
Smoke Bluffsの道標
スコーミッシュ:2010年の冬季オリンピックに向けて、拡張工事真っ盛りのR99号を北上すると、岩山(The Chief)が国道に覆いかぶさるようにそびえ立っている。The Chiefを過ぎれば町の入口。
こじんまりとした町ながら、山・川・海と自然に恵まれていて、アクティビティが盛ん。クライミング・フェスティバルやカイトボードの大会のポスターが貼ってあった。クライマーはもちろん、ハイキングやラフティングを楽しむ家族連れや、散歩や公園でのんびりくつろぐ地元の人の姿をよく目にするのんびりした空気が流れていた。
なんでも揃う大きなスーパーが2件、クライミングショップも2件ある。
スタバや美味しいカフェ、レストランも(好物のギリシャ料理も!)ある。
マルチに行く時にルート図もコピーできた。(日本のようにセブンイレブンにコピー機はなかった。。。)
困った時はアクティビティーセンター(ビジターセンター)へ、親切丁寧に教えてくれます。
気候:
3月〜6月は雨が多い時期で、宿でもこの時期は晴れたらラッキーと言われたが、今年は6月下旬から晴天が続いていて、滞在中に雨で登れないのは1日だけだった。太陽が出ると30℃を越えて日差しが肌に刺さるようだが、日陰や朝晩、曇りの日は寒いくらい、爽やかで気持ちがよかった。
交通:バンクーバー空港から車で2時間程度。空港からバスもある。
宿泊:宿は町に安いHostelがいくつかある、キャンプ場もいくつかあるようだがThe Chiefにあるキャンプ場は人気があるようで、我々が通りかかった日は平日ながらFULLと書いてあった。

スコーミッシュ・ツーリズムのHPから宿泊や天気等の情報が得られます。
http://www.tourismsquamish.com/

岩場:町の北にあるSmoke Bluffs、The Chief周辺のApron、Malamute、Shannon Falls、10キロほど南のMurrin Parkに行った。70〜80%がクラックであとはスラブ、岩質は花崗岩で小川山と似ている印象をもった。
トポ:グレードやルートの長さ等の記載内容が微妙に違うので両方参考にした。


Squamish Select

ルートガイド以外にも交通や宿泊、クライミングコンディション等のインフォメーションの記載あり。

The Climbers Guide to Squamish

グレード、お勧め度(★)等はSquamish Selectから引用。
Smoke Bluffs
日当たりが良いのでとにかく暑い。11時を過ぎるとじりじりと日が照りつけ始める。その反面、雨が降っても乾きが早い。
夜10時くらいまで明るいので、夕方我々が帰るのと入れ違いに登りにくる姿もあった。
ハイキングコースもあり、要所々に道標(上の写真)が立っており整備がいきとどいている。
View PointからはSquamishの町や海が一望。
岩場と隣接して住宅街が広がっており、Burgers&Friesエリアは登ると目の前は立派なお宅。
クライミング初日に行くと、ビールの空き缶やマックの袋が散乱「カナダのクライマーはビール飲みながら登るぅ???!」
どうやら前夜の花火大会(建国記念日)を岩の上から見物した人の置き土産のもよう・・・誤解でした、カナダのクライマーさんゴメンナサイ。

クライマーはカナダ東部やヨーロッパ、アメリカから来ていた。皆さん親切で“み〜んなお友達”という雰囲気。
ウェアもバッチリきまってかっこいい。
カップル(男女ペアのみならずふたり組み)がほとんど。
“Nice climbing!”
“Great!”
褒めちぎりの言葉が飛び交う。
「石にかじりついても落としまっせぇ」というシビアさよりは、クライミングを楽しんでいる。
1人/1回登ったら移動するので、人気ルートもちょっと待てば登れる。
週末はcrazyに混むようなので人気エリアは避けた。

各エリアの★3〜5のお勧めルートを登った。

●アンカー:リング、鎖、立ち木
Burgers&Friesエリアはボルトが2つ打ってあるだけなので、立ち木で懸垂するか歩いて下りるか。

●お勧めエリア
・Burgers&Fries
・Neat&Cool
 岩の上に回ってトップロープを張れることもあり次から次へとクライマーがやって来る。
・Octopus' Garden
 一番遠くにあるエリア(20分)。
・Penny Lane
 Penny Lane(5.9)は30m。隣のルートのアンカーを使って懸垂2回で下りれるが、ガレているのでヘルメットがあったほうがよい。
・Mosquito
・Pixie Corner
 Mosquito〜Pixie Cornerを繋ぐThe Smoke Bluff Confection(5.10a) 4ピッチ
トポには3ピッチ目のクラック“背の低い人はショルダー・スタート”との記載。もがいていたら、次に登ってきたお兄さんが「僕の肩に乗っていいよ」・・・王子に見えました。(火事場の馬鹿力で王子の肩は借りずにすみました)
4ピッチ目もググッときます。
・The Zip
 メインエリアから離れて、木立の中にひっそりある秘密基地的岩場。岩の真中をはしるクラックが美しい。
・Crag X
・Krack Rock
人気エリアNeat&Cool
登っているのはNeat&Coo(5.10a★★★★)
Octopus' Garden
登っている右のクラックがO' G in the shade(5.8★★★★★)
Penny Lane(5.9★★★★★)
The Smoke Bluff Confection(5.10a★★★★★)
Shannon Falls
Local Boys Slabエリア
シャノン・フォールの駐車場(有料、自動販売機でチケットを買ってダッシュボードの上に置くルールのようです。)から車道をR99号方面に少し戻った橋を渡った先の踏み跡を15分程歩く。
Klahanie Crackはスラブの壁に一本はしるクラック。
“It's beautiful!”
と聞いていたがほんとに美しい。
37m、登っても登っても見上げるとまだクラックが続いていて、フットジャムをがんばってくれている足が痛い。

隣のスラブLocal Boys Do Good 1p(5.10b
★★★★★)は出だし核心だが1個目のボルトが遠い。(写真左側のチョークべたべたがルート。手形・指型がたくさん残ってます。)
Klahanie Crack(5.7★★★★)
The Upper Malamute
キャンピンググラウンド下の駐車場とR99号を隔てたあたりに踏み跡あり、砂地を登ると目印のテープがある。ちょどそのあたりで道路拡張工事をしていたので今後は変わるか?
5〜10分ほどで岩場の頭。下をのぞくとクラックが、その下に線路、波打ちぎわ。ロケーションもよく気持ちがいい。
・High Mountain Woody(5.8+
★★★★★)
・Paul's Crack(5.10a★★★)
・Slap And Tickle(5.10b
★★★★)
  クラックがなくなってリップにでるところが遠い、とどけばガバ。
ウィスラーから来たというお兄さんは「家でだらだらしてるよりクライミングに来たほうがいいよね〜」というようなことを言っていたが、お疲れ気味だった私達は今日は3本だけで勘弁して、彼らから見られない岩の上でごろごろ。
Murrin Park
バンクーバーから来る途中、左側にある湖を中心とした公園。天気が良いと湖で泳ぐ人で賑わっている。宿で一緒になった自転車一人旅のお姉さんも泳いできたと言っていた。
駐車場(有料)はゲートが7時に開く。
週末のため岩場は賑わっていた。岩場にいた一同を爆笑させるオモローハプニングもあり楽しい一日だった。
・Up Among The Firs
岩の上に回ってトップロープが張れる。終了点からの海の眺望がすばらしい。
・Petrifying Wall
二子山を思わせる迫力の岩壁、背後は森で雰囲気もいい。
Pleasant Pheasant(5.11a
★★★★★)
 ガバだが薄かぶりのパワーのいるルート。
Up Among The Firsエリア
Apron
チーフ全姿 エプロン
Apron(エプロン=前掛け)はThe Chiefの前部で傾斜は緩め、人気のマルチピッチのルートがある。
・Diedre(5.8★★★★★) 6ピッチ
9:47開始 − 12:04終了・下山 − 13:00駐車場
1P 傾斜のゆるいスラブ
2P 短いトラバース
3〜5P コーナークラック
6P スラブから乗っ越し
人気ルートで我々の後もパーティが続いた。傾斜が緩めのスラブからコーナークラックの楽しいルート。
・Banana Peal(5.7★★★★) 8ピッチ〜 Boomstick Crack
 (5.7
★★★) 2ピッチ〜 Ultimate Everything(5.9+A0★★★★)
 10ピッチ
The Chiefの第2ピークにぬけた。標高差約500m、20ピッチ、登攀(トレール含む)8時間30分、下山2時間。
The Chiefのピークに抜けるには、幾つかのルートの組合わせがあるが、長丁場で体力・気力・技術切れの恐れありと判断にして一番簡単なルートにした。
・Banana Peal 7:55開始 − 10:01終了
スラブの海のよう。必要最低限のボルトで壁の弱点を登る。楽しい。
・Boomstick Crack 10:06開始 − 10:42終了
フレークをつかんで足スメアでガシガシ登る。立派なフレークだが折れそうで怖い。
・トレール&休憩
スコーミッシュバットレスへの分岐からガリーを渡る。
・Ultimate Everything 11:54開始 −16:28終了
岩が屋根のようにせり出ている踏み跡を身をかがめて通過すると、ビレーポイントのボルトがあった。
1P 出だしからスタンス、ホールド、ボルトも遠くて先が思いやられる。
5P 森の中のクラック。ハンドクラックが効いて登りやすい。
10P 最後に待っていた核心。スタンスもホールドもボルトあるが全部遠い。躊躇なくスリングをつかんで・アブミにして、A0でなんとか登る。
山頂はさえぎるものがなく素晴らしい眺望。
下山終了 18:30
ハイキングコースになっており、夕方でも登る・下りる人が少なくない。












Diedre
Diedre
Banana Peal
2nd Peakから1st Peakを望む
こぼれ話・・・
窓を全開にしているのではなく、
到着した最初の夜に車上荒らしにあいました。。。
同じ敷地に止めてあった他のレンタカーもやられていました。
宿のおばさんに警察への連絡をお願いしたところ「私達に責任はない!
ます歩いて警察に行って、次にレンタカー会社に連絡しろ。」とケンモホロロ。。。

“捨てる神あれば拾う神あり”
たまたま近郊に住んでいる韓国系カナダ人のパクさんが泊まり合わせていて(韓国から大勢のファミリーが来ていたから一緒に泊まっていたらしい)、「息子が日本語を勉強しているから任せろ」との優しく&頼もしいお言葉。
Richard君(20歳くらい)が警察に電話をし、ハーツに連絡をしてバンクーバーのハーツに行って車を交換すればいいだけにしてくれました。

お父さんは韓国から移住してきた、牧師さんか教会関係者のようで
「これらかミサ(日曜日でした)に行くから、その後一緒に朝ご飯を食べよう。」
「朝ご飯はすませました。」と言うと
「じゃあ、ジュースを飲めばいい。」とお父さん

「夕方バンクーバーに行くから、夕方一緒に行こう。」とお父さん
「午前中にハーツに行って車を変えてもらったほうがいい。」とRichard君
「じゃあ、ハーツに着いたらRichardが説明するから電話しろ。」とお父さん
「せめて電話代だけでも払います。(彼の携帯を使ったので)」と言うと
「お父さんは他人のお手伝いが大好き。僕もお手伝いができて嬉しい。カナダ人はいい人だからカナダを嫌いにならないで下さい。」とRichard君

おおらかなお父さんとしっかり者のRichard君、
更にクライマーの吉田和正さん(宿に知り合いの方を訪ねて来た)の
「そっかぁ、じゃあ窓にビニール張ればいいよ。僕の日本の車もそうしてるよ。」
さらにおおらかなお言葉に肩の力が抜けたりと助けてもらいました。

警察は現場に来ることはなく、被害を連絡するとファイルナンバーを教えてくれます。レンタカー会社はそのファイルナンバーで状況を確認していました。

車上荒らしは少なくないそうですので、車の中に荷物は残さないように。私達はロープなどのギア類を置きっぱなしにしていました。
貴重品は置いていなかったのでたいした被害はなかったのですが、唯一最新のヘッドランプだけ持っていかれてしまいました。 

吉田さんのブログ
吉田クライミング日記
                                   (記:EMI)
お口直しの話題を・・・
自炊しました。今夜のメニューは

・カナダ産新鮮お野菜たっぷりサラダ
・カナダ産牛ひき肉たっぷりのふんわりオムレツ
・ヒラメのガーリックとマーガリンソのソテー
・5分で炊ける簡単ライス

・地元産のビールとワイン(写真にはありませんが)
         
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