Europe Alps(ヨーロッパアルプス)
2012/8/3〜8/18 
 
今年の夏はマッターホルンとモンブランのツアーを行った。
最初にマッターホルン、つぎにモンブランを登る計画で準備をしました。
 
 

ツェルマットの町から望むマッターホルン 


マッターホルン

3日(金) チューリッヒ空港からツェルマットへ
お客様とチューリヒ空港で合流し列車でツェルマットへ。
ツェルマットのアパートに入る。


夕方、チューリッヒ空港で成田空港からの直行便で来るお客様と合流。(僕はドバイ経由の飛行機で来て、3時間前に到着。いろいろ用事を足して、コーヒーで一息ついて待っていました。)
チューリッヒからツェルマットは特急列車で3時間30分程。
バケーションシーズン真っ盛りということでで、スイス鉄道のウェブサイトでは“混雑が予想される”マークがついていましたが、ゆったり座ってしゃべったり、ぼーっとしたり、居眠りして、無事到着。



(左)やっとツェルマットに到着。夜の8時ですがまだ明るい。

(右)アパートのバルコニーからの夕焼けが綺麗でした。駅のキオスクで買ったビールを飲んで、ふかふかのベットで足を延ばして眠れるのがなんとも幸せでした。
 

雲が流れてマッターホルンの雄姿が現れた

4日(土) オーバーロートホルンハイキング

午前中に食料品などの買い物と町の散策。午後は身体慣らしと時差ボケの解消のためオーバーロートホルンにハイキング。マッターホルンが良く見えた。

今年はアパートを借りて、お客さまご夫妻と共同生活をしました。アパートの近くにスーパー、パン屋、カフェもありとても便利。
 オーバーロートホルンは標高3415m、富士山ですと八合五勺くらいですので、ハイキングと言っても結構な高さなところまで登ります。
ケーブルカーで途中まで上がれるので、歩くのは往復4時間程、硬度順応も兼ねたほどよい運動になりました。






(左)オーバーロートホルン山頂へ。

(右)オーバーロートホルンの山頂は360度の大パノラマで、マッターホルンを大迫力の大きさで眺められます。延々と連なるアルプスの峰々もとても綺麗でした。




(左)ハイキング途中で見かけた高山植物

(右)2ベッドルーム+リビング+キッチンのアパート。
広くて綺麗、キッチン用品もそろっていて快適でした。
 
5日(日) 雨のためリッフェルホルン敗退
明け方に激しい落雷で目が覚めた。ブライトホルンに登る予定だったがやめて、9時ごろ天気も少し良くなったのでリッフェルホルンへクライミングに出かける。
取付きまで岩場をトラバース中に雨となり雷も鳴り出したので急いで引き返す。
 
(左)アパートのベランダで乾かし物をする。
(右)ピザです。スーパーで買ってきてオーブンで焼きました。 

フーリ近くのボルダーで遊ぶ
 

6日(月) ボルダリングへ

今日も天気が怪しい。ツェルマット近郊の岩場に行くが岩が濡れており登れず、近くのボルダ―で遊ぶ。それでも午後に再び雨になり下山する。













(左)草原を歩いて岩へ。誰もいないなんとも贅沢な環境です。

(右)ツエルマットを行進する放牧ヤギ

ブライトホルン4,164m

7日(火) ブライトホルン高所順応登山

やっと天気が回復。高所トレーニングでブライトホルンのハーフトラバースルートを登る。昨日までの雪が10〜20pほど。岩には雪が張り付いていて、ずっとアイゼンでのクライミングとなった。他にも数パーティーが取付いていた。














(左)雪原を横断してルートの取付きに向かいます。

(右)ブライトホルンハーフトラバースルート。
残雪期の前穂北尾根のような岩稜です。





(左)最後の岩稜帯を慎重にこなす

(右)ブライトホルン山頂

取付きへのアプローチ。デリケートなトラバースです。

8日(水)
 リッフェルホルン・・・リベンジ!
リッフェルホルンでのマルチピッチクライミングを行う。EGGというルートを登る。マッターホルントレーニングのため登山靴でのクライミングを行った。















(左)リッフェルホルンへ

(右)すっきりしたV〜W級のルートが続く






(左)マッターホルンをバックに

(右)登攀を終えて記念撮影
このあたりはハイキングコースとしても人気があります。

ヘルンリ小屋

9日(木) マッターホルン(ヘルンリ小屋へ)

午前中はゆっくり休養して、午後マッターホルンの登山基地となるヘルンリ小屋に上がる。
この日は小屋にはガイドを含め80人くらいの人が泊まっていた。明日は混雑しそう。














(左)ヘルンリ小屋への登山道。 シュバルツゼーから2時間程のハイクで小屋に着きます。

(右)ヘルンリ小屋到着。小屋のテラスでくつろぐ





(左)同席したスイス人クライマー。ガイドの研修中だそうです。


(右)ヘルンリ小屋の夕食。ローストビーフとパスタ。

朝日を浴びるマッターホルン

 肩を過ぎて雪稜・岩稜帯となる

10日(金) マッターホルン登頂
4時に朝食を食べてすぐに出発。天気はバッチリ、申し分ない快晴。今回はご夫婦での参加で、ご主人は現地のガイドと奥様は僕と組んでの登攀。
ルートは混雑はしていたが良いペースで順調に登り4時間半かかって8時50分に無事登頂。14時すぎにヘルンリ小屋に下山し、しばらく休憩してツェルマットに下りた。
































(左)朝4時20分に一斉にスタート。U級程度の岩稜をひたすら登り続けます。

(右)上部は北壁側に廻って雪壁帯を登ります。





(左)岩と雪が織りなす壮大なルート。

(右)マッターホルン山頂に無事登頂。イェイ!
  ツアー前半に天気が崩れ日程が危ぶまれたが、登頂日をギリギリに遅らせてまずまずの条件でマッターホルンに登ることができた。
マッターホルンに登るには、高低差1200mを早い時間で登り降りする体力と、岩に慣れている(登山靴での岩場の登下降)ことが必要です。
  


バレブランシュ氷河へと下る
   
モンブラン

11日(土)
チューリヒより帰国されるお客様を駅で見送り、僕はシャモニに移動する。
ジュネーブ空港でモンブランのお客様と合流ぢて乗合バスでシャモニに入る。




12日(日) バレブランシュの高所トレーニング。
氷河を歩き、4000m近い高度の順応を図る。







(左)バレブランシュ氷河で高所順応。正面はミディの展望台

(右)雪壁が氷化しており、スクリューで支点をとって慎重に行動しました。





(左)順応とレーニンぐを終えてコスミック小屋に立ち寄る。

(右)昼食で「オムレツ」をいただきました。

プチベルト3,512m

13日(月) プチベルトの登攀を行う。
3500mの高度での岩稜登攀を行い高所での運動能力を高めた。
プチベルトはコンパクトな岩稜ルートです。
ロープウェイ利用でシャモニから日帰りができ、基礎的な岩と雪の経験があれば初心者でも楽しめます。












(左)取付きへの氷河には大きなクレバスが開いていました。

(右)今回は岩と雪が交互に出てきたためアイゼンを着けての行動でした。











(左)岩峰をトラバース

(右)プチベルト山頂

夕陽に輝くモンブラン4,810m

モンブラン山頂に向けて雪稜を歩く

14日(火)グーテ小屋へ。
今年は登山電車の終点、ニーデーグルまで上がらず、手前のモンラシェから歩く。普段よりプラス1時間の行程となる。
テートルース小屋で昼食をとり、グーテ小屋へ。
新しい小屋はまだ建設中でこの秋から営業するとのこと。
小屋についてくつろいでいると、現地ガイドから「明日は風が強い。登頂はフィフティ・フィフティだ。すでにガイドパーティーが3組山頂に向けて出発している」
と言われる。確かに今は無風快晴。今日登って夜降りてきて小屋に1泊し、明日ゆっくり下山することもアリかも。21時くらいまでは明るいので、順調にゆけば10時ごろ小屋に戻れるだろう。
お客様に聞くと「行けます!」とのことで、16時すぎに小屋を出発。疲れた体に鞭を打ちながらも順調に登って19:50にモンブラン登頂! 実に標高差2700mほどを1日で登ってしまった。




















(左)グーテ小屋までの岩稜帯を登る

(右)上部はT〜U級程度の岩場が続きます。






(左)新グーテ小屋。この時はまだ営業していませんでした。
この秋から営業されるようです。

(左)
ドーム・ド・グーテを過ぎたプラトー。標高は約4,300m。

15日(水)
ゆっくり起きて7:00の朝食を食べて下山。シャモニに昼過ぎに到着する。
夜ガイド祭りを見にガイヤンの岩場まで足を運ぶ。様々な趣向を凝らした演出で楽しめた。



岩場がライトアップされ、セットしたロープでガイドがさまざまな衣装に扮して登ったり降りたりしていました。
 

ガイヤンの岩場

16日(木)
午前中に久しぶりの雨。午後ガイヤンの岩場でクライミングを行う。
ガイヤンは初心者に人気の岩場で家族連れ、子供のクライミング教室などで大賑わいでした。














(左)ガイヤンの岩場のほとりの池

(右)池で水遊びをする犬






(左)飼い主の投げた棒きれをちゃんと持ち帰ってきました。
「ほめてくれい」

(右)ラクレットに挑戦。熱で溶かしたチーズにポテトなどをつけて食べます。

ラックブラン(白い湖)とモンブラン

17日(金)
今までけっこうハードに動いてきたので、今日はゆるめにラックブランにハイキング。モンブランやグランドジョラス、ドリュ、エギーユベルトなどアルプスを代表する山々が良く見えた。



18日(土)
朝シャモニを出てジュネーブ空港へ。お客様と別れチューリヒへ移動し、日本への帰国便に搭乗した。




今回のツアーは日程はそれなりにタイトでしたが、うまく好天期にもあたりマッターホルン、モンブランともに登頂することができました。もっとも今回のお客様が普段から山に登り、充分な体力と技術をもっていたことは言うまでもありません。
アルプスの山を登るには、まずは体力。ゆっくりでいいから休まないで歩き続けられる体力が必要です。つぎに高所順応をしっかりすること。
また普段から山に登り、岩登りなどの経験も十分に積んでおくことが大切です。
やはり登山の総合力が必要とされる山域だと思います。
         
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