Europe Alps(ヨーロッパアルプス)
2009/7/18〜8/11
 

イタリア側からみるグランドジョラス(4,208m)

ロシュフォール山稜(風が強くここから引き返した)

モワヌ山頂(3,412m)

初心者に人気のガイヤンの岩場

ガイヤンの岩場

シャペル・ド・グリエールのクライミング 

ランデックス(後はエギーユベルト)

ダンデジュアン(4,013m)

ブレバンの岩場Crakoukass

ウィンパークーロワールのトラバース(グランドジョラス)

ウィンパーピークへ(グランドジョラス)
今年はシャモニ定着で周辺の山や岩でのガイドの計画をたてた。
今回はグランドジョラス、ロシュフォール山稜、モワヌなどの山に登ることとし、随時シャモニ周辺のクライミング(マルチ、ショートルート)を行った。
18日 KLMオランダ航空でジュネーブ空港着。スネルスポーツの神田さんの出迎えを受けてシャモニへ。
これまでシャモニ周辺はあまり天気がよくないらしい。
昨日は冷たい雨。モンブランのグーテ小屋付近では20cmくらい行きが積もったという。
そろそろ良くなってもらわないと・・・。


19日 午前中所用を済ませ、午後ガイヤンの岩場へ。
日曜日ということもあって結構混んでいた。


20日 エギーユ・ルージュ(赤い針峰群)のシャペル・ド・ラ・グリエールへ。
シャモニ周辺の岩場で人気のクラシックルート。
モンブランをバックにシャープなエッジのクライミングは圧巻でした。 
近年ここにもバリエーションルートがひらかれ派生ルートが何本かできていました。
次回は派生ルートにも登ってみたいですね。


21日〜22日 ロシュフォール山稜
ロシュフォール山稜登山のため、トリノ小屋に入る。
当初はバレブランシュ氷河を横断して小屋入りする予定であったが、天気が良くないのでパス。
イタリア側からロープウェイで入る。
夕方まで雪が降るがその後止む。

22日 朝風が強く出発を遅らせる。
風がおさまった7時過ぎに小屋を出る。
ジュアン氷河から朝食場(コル)に登るが、風が強くなりここからの雪稜は厳しいと判断して引き返す。
残念。シャモニに戻る。

23日 朝から今にも泣き出しそうな空模様。
午前中はレストし、午後からガイアンの岩場へ。
ホテルでは知り合いの日本人のガイドさんと同宿となる。
モンブランとマッターホルンに行くそうだ。


24日 ブレバンの岩場、Croche de Brevan(Crakoukass)に行く。
快適な9ピッチのボルトルート。
シャモニ周辺にはこのようなマルチルートがいくつもあってクライミング好きにはたまらない。
うらやましいですね。


25日〜27日 グランドジョラス登山(ノーマルルート)
モンブラントンネルを通ってイタリアの町クールマイユールへ。
ここからバスでプランパンシエールに移動、ハイキング道を4時間ほどでグランドジョラス登山の基地となるボカラテ小屋ひ到着。
我々の他20人ほどが宿泊する。明日はけっこう混むかも。
7時に夕食を食べてそそくさと就寝。

26日 1:30に朝食をとり、2時出発。
真っ暗の中ヘッドランプの灯りを頼りに氷河を歩き、レポゾワールの岩場の取付きへ。
岩場は2〜3級で難しくはないが暗いためルートを探しながら登る。登りきってウインパークーロワールをトラバース。
下はすっぱり切れ落ちているので慎重に行動する。
ようやく明るくなってきた頃ウインパー稜に取付く。
ウインパー稜からは稜をそのままウインパーピークまで登って、最高点のウォーカーピークまで行くのと、セラックの下をトラバースして隣のウォーカー稜にでてウォーカーピークに行くルートがあるが、今回は前者のルートを取る。
ウインパー稜はやはり2〜3級の岩場で部分的に4級の登り。
高度もあってなかなかスピードがあがらない。
10時にウインパーピークに到着、休憩の後いったん下ってウォーカーピークへ(10:45)。

下りはウォーカー稜からノーマルルートをたどって17時に小屋に戻った。長かった〜。

小屋にもう1泊して翌27日シャモニに戻る。


28日 午前中オフとして午後ラジューの岩場へ。


29日〜30日 エギーユ・ド・モワヌ南稜
登山電車でモンタンベールへ行き、メール・ド・グラス氷河へ降り立つ。2時間ほど氷河を歩き垂直のハシゴを登ってクーベルクル小屋へ。いままでいくつかヨーロッパの山小屋に泊まりましたがロケーションと料理の上手さではベストともいえる小屋です。

翌30日は4時に朝食、5時前に出発。
モワヌはあまり知られていないかも知れませんが、とてもかっこいい岩山です。
レビュファのモンブラン100選にも載った南稜は、3級の岩と岩稜の続くアルパインルート。
我々の他2パーティーが取付いていました。9:00過ぎに山頂着。

下降はノーマルルートをクライムダウンと懸垂で小屋に戻りました。
しばし休憩後、メールドグラスを下ってシャモニに下山しました。


31日 午前中オフ。午後ガイアンでクライミング

ボカラテ小屋への案内板

ボカラテ小屋(2,804m)

ウィンパークーロワールの
トラバース

ウィンパー稜への登り

ウィンパー稜への登り

ウィンパーピークへ

ウィンパーピーク(4,184m)

ウィンパーピークから
ウォーカーピークへ

エギーユドモワヌ(3,412m)

クーベルクル小屋

クーベルクル小屋

モワヌ南稜の登攀


モンブラン(ジョラス登攀中)

ウォーカー稜上部の登攀

プチベルト

シャペル・ド・グリエールのクライミング (モンブランをバックに)
8月1日 前半のクライアントと入れ替わって後半の方と合流。
後半はシャモニ郊外のシャレーに宿泊する。


2日 いままで天気が良かったが、今日は曇り〜雨。
停滞してシャモニの町ブラをする。


3日 高所順応
ロシュフォール山稜の予定だが、今後の天気予報をみて予定を変え順応のためトリノ小屋に宿泊する。
高度3300mでもう少し高さがほしいのは否めないが、まあそれなりのトレーニングになるだろう。
ちなみにここトリノ小屋も食事も美味しいです。デザートも付きます。
チーズとデザートを両方取ろうとしたら「デザートかチーズ! どっちかだ」とたしなめられた。


4日〜5日 グランドジョラス登山(ノーマルルート)
トリノ小屋を降り、プランパンシエールへ。
ふたたびボカラテ小屋にあがる。
小屋に宿泊するのは我々の他3パーティー。
皆グランドジョラスへ行くという。

5日朝食後2時に出発。
「かつて知つたるグランドジョラス♪」と言いたいところだが、この10日ほどで大分雪解けが進み、氷河の状態も変わっている。
レポゾワールの取り付きも5mほど下がっていた。
天気もよく気温も高かったせいだろう。
前回の記憶を頼りに順調に高度を稼ぐ。
ウインパー稜を越えてセラック下をトラバース、ウォーカー稜より山頂に立つ。
同ルートを下降して小屋に戻り、そのままクールマイユールに下山する。

クールマイユールでは1本シャモニ行きのバスを逃すハプニングもあったものの(次のバスまで3時間!)、無事23:30にシャモニに到着。
お疲れ様でした。


6日 オフです。


7日 エギーユ・ルージュ(赤い針峰群)のシャペル・ド・ラ・グリエール
今回はルートも混んでいなくて順調に登る。何度登ってもいいルートです。


8日 曇り〜雨 今日は停滞としてのんびり過ごす。
そろそろヨーロッパも終わりなので、不要な荷物を小包にして送る。
いつものことながら登山用具が膨大になるので、飛行機の荷物には頭を悩ましますね。


9日 プチベルト登山
朝イチのロープウェイでグラモンテに上がり、プチベルトを目指す。
今年は例年い比べて氷河の状態が悪いようだ。
ここも所々、雪が氷化している。
岩稜に取り付いてしばらくゆくが、クライアントの不調のため途中から引き返す。
まあ無理をしないのが一番ですね。


10日 クライアントの休養もかねてオフ。
午後からは雨となる。

シャモニのシャレー
レッサフェール

トリノ小屋の夕食

ボカラテ小屋のマネージャー、
マオロ(右)とファビオ

ウォーカーピーク4,208m
(グランドジョラス山頂)


モンブランタキュール4,248m

タキュール山頂4,248m
11日 モンブランタキュール登山
3年前に富士山のガイドした、リヒテンシュタイン人のトーマスとその友人達がシャモニにまで来てくれ、モンブランタキュールを登る。
昨日は嵐のような天気だったが、一転して快晴。
今シーズン最後の雪山を堪能しました。

 
         
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