歌うつぐみがおりました
(注:ネタバレ有り)
7月の3連休初日、文化人を気取るため、初めてミニシアターというのに行って来ました。渋谷のシネ・アミューズでグルジアの映画監督、オタール・イオセリアーニの作品6作品をやってて、その内の「歌うつぐみがおりました」(1970)を見ました。実はこの作品、6作品中2番目に見たかった作品なんです。なぜ1番見たかったやつを差し置いてこれを見たかというと、なんとこの作品、主人公がティンパニ奏者という珍しい作品なのです。元ティンパニストとしてコレを見ない手はないのであります。あらすじは、

若きティンパニー奏者のギアは遅刻常習者。本番中にオーケストラを抜け出したり、女の子を片っ端からナンパしたり、約束をすっぽかしたりと、気が多くてルーズだが悪気がないので憎めないヤツだ。今日もまた約束事と時間に追われて生きる彼に、思いもよらない結末が・・・・・・。

以上、チラシのまる写しです。「ティンパニー奏者」ってとこがマニア心をくすぐりますな。ところで、僕は「思いもよらない」出来事が起きて、そこから話しが展開していくんだと思ってたんだけど、ほんとに時間に追われるギアの日常がズーっと描かれて思いもよらない結末が訪れておしまいなんです。チラシに「グルジア風ヌーベルヴァーグ」なんて書いてあったけど、そうかあ、こういうのがヌーベルヴァーグなのか。じゃあこんど小津作品でも見てみるかな。和製ヌーベルヴァーグらしいから。違ったっけ?ともあれ、文化人への道のりは長く険しいらしいっす。

ティンパニの演奏の手つきは素人っぽくはなかったです。プロっぽくもなかったけど、ある程度は経験があるみたいでした。高島政信と比べれば抜群に上手いといって良いでしょう。一番感心したのは歌。みんな上手い!この映画を見る限り、あちらでは日常的に合唱するみたいだけど、グルジア人はみんなあんな風に歌が上手いんでしょうかね?だとしたらグルジア人になりてー。楽しそうだし。
今回この映画で学んだことは、きれいなネーチャンに見とれながら道路を渡ってはいけない、ということ。いけね、結末言っちゃった。ゴメン。


-ぺ様と記念撮影-
やはり文化人への道のりは長く険しい

(2004.07.31)