レース当日

4時半起床。弁当を取りに行き部屋で食べた。
すぐにウンコが出てくれてほっとした。(SWIMでしたくなったら困るので)5時半にアロハの
Sさんもロビーに集合し、Kさんの知り合いのかたの車で福江市内からSWIM会場の富江へ。
すぐに受付を済ませて、マジックペンでゼッケンナンバーを、腕・腿に書き込んでもらう。
そして、BIKEのRUNスペシャルを預託した。
わざわざクーラーBOXに入れているのは私くらいのもんだった。
その後BIKEラックに行き、ドリンクや食べ物の準備をした。
タイヤに空気を入れ忘れていたことに気が付き、
ポンプを借りに行こうと焦ったときラッキー来て欲しいときに現れるのはいつも瀧本さんでした。


             瀧本さん

すぐに空気を入れてくれて準備終了、その場でウェットスーツに着替え、SWIMエリアへ。
すでに6時40分だった。
緊張はしていなかったが、事前にSWIM前の細かいタイムスケジュールを想定していなかったので
焦った。クラブのFさんが誘導してくれた。ありがとうございました。
アロハのSさんはストレッチの際にやはり怪我が痛いようだった。
 
 SWIMコースは、約1km先の沖で折り返し、一度浜に上がって2周目に向かう2周回コース。
スタートはフローティングスタートである。ほとんどの選手がすでにスタートライン周辺で浮いていたが、
私はぎりぎりスタートの5分前に、浜からスタートラインに向かう。
集団の中に入ったときに、去年のレースビデオで見た雄たけびがはじまった。
はじめはシャイな私は大声を出すのが恥ずかしかったが、
何度も繰り返されたので最後には一緒に大声で叫んでいた。
絶対にゴールして見せるという気合が全身にみなぎった気がした。
その後号砲が鳴り一斉にスタートした。

集団でのバトルを避け遅いながらも順調に進む。
2時間で泳げればいいと思いながら、酸欠にならないように確実に息継ぎを行い進んだ。
約45分で1周できた。浜では2分くらいストレッチをしてゆっくり水を飲み2週目に進んだ。
実家が宮崎でサーフィンやウィンドサーフィンの経験はあるが、
実はボードなしで海を3.8kmなんて泳いだこともなかったので、
どれほどのものかと思ったが、1週目でそうきつくはないと確信したので2週目は楽チンだった。
それにしても私のまわりの人の手のかきは力んでいるもんだと感じた。
Fさんの指導に感謝。かなり余裕の体力を残して1時間50分だった。
もっと体がふわふわするだろうと予想したが綱渡りでもいけそうなくらい普通だった。
ここまで私の中ではかなり順調であったSWIM:1時間50分31秒(736位)

SWIMからBIKEへ
 シャワーを浴び、残り少なくなったトランジッションバッグの中から自分のものを取り、ウエットスーツを脱ぎ、トイレへ。更衣室ですっぽんぽんになって着替えて、BIKEコースへ。スタート地点では手持ちのデジカメで一枚。



 BIKEコースは、富江町から鬼岳の周辺を走り福江市内へ、島西部の玉之浦町で折り返し二本楠から岐宿・三井楽・を2周回、福江市中央公園がゴールとなる。
遅かったので私の前を走る人は見えず、応援も私に一点集中して気持ちよく走れた。
終始楽しくてニコニコしていた。
実際レース中にプロのカメラマンさんに撮ってもらった写真も2枚ともニコニコだった





いやー仕事もこんな風だといいけどなあ。
前半40kmを平均27.4km/hできていたので少しスローダウンしようと思ったが、そんな余裕はなかった。例の3kmの坂3回を回ったときには26.0に落ちていた。
でも練り梅チューブの塩分やミネラルのおかげか足の筋肉にほとんど問題はなかった。
ただシマノのシューズが合わなかった。金額もさることながら色で選んでしまった部分もあったのだが、
高額でも幅広の26000円のものにしておけばよかったと反省。
結局120kmからソックスを脱ぎ、130kmから中敷も抜いてやっと痛みが落ち着いた。
ラスト20kmはRUNに備えてゆっくりで抑えるようにというアドバイスを守り、
下り坂ではふくらはぎのストレッチした。
そうこうするうちいくつかのぼりをこなして福江市中央公園のBIKEゴールに到着した。
メーターは176・4kmを示しており、得した?気がした。
100kmまでは距離も気にしたが基本的には時間は気にせずスピードだけ考えて走ってきたので、
どちらかといえばいつのまにか終わった感じだった。BIKE:7時間44分25秒(618位)

BIKEからRUNへ
 

 BIKEをボランティアの人に預け、着替えのテントへ入る。BIKEシューズを脱ぎ、
やっと地に足がついた感じだった。テントの中で着替えをしながら、ゼリーを飲みながら完走への計算。
残り5時間半で完走できるか不安だった
 コースにでたら、暑かった。日焼け止め塗ってなかったので失敗したと思った。
福江空港の横を走るときもまだ完走できるか心配だった。しかし6kmを走ったところで体が軽くなり、
楽になった。計算したら通常ペースの1kmを6分で走れていたので安心した。
ほとんどだれからも追い抜かれることなく順調に走っていた。
そうこうしているうち前半20kmを2時間で走れていたので楽勝で完走できると思い顔がほころんでいた。
後半はゴール直前のジュータンをダッシュしたいと言う思いもあり、少しペースを落とした。
ところが残り20kmになったとき、左ひざに急に痛みが出た。
ヤバイとおもった。あと3時間15分で20kmをこのひざで頑張れるだろうか?痛い!痛い!痛い!
そんな時、すっかり忘れていたスペシャルのエイド(24km地点)があった。
砂漠にオアシスを見つけたらこんな感じなんだろうか、めちゃくちゃ嬉しかった。
クーラーBOXの氷代わりのペットボトルのお茶はすっかり温くなっていたが、
アンパンとおにぎりにありつけた。おいしかった。
ちょと休憩してお腹の食べ物が落ち着くまで無理せずはや歩きで3kmくらい進んだ。
後はエイドまで頑張ろうと思いゆっくりとエイドまで走り、休憩をとりひざを回復させた。
その後全てのエイドに立ち寄った。暗くなっていたのでエイドの明かりが見えてくると嬉しくて頑張れた。
あのライトのところまで、あのライトまでというように、
まるで街灯に吸い寄せられる虫のような気持ちでエイドステーションを渡りつないだ。
そうこうしているうち、なんとか福江市街に入った。いける。やったー!アイアンマン当選確実だ!
そんな気持ちだった。あと600mの看板のネオンがとっても嬉しかった。
ラスト400mくらいだろうか
クラブのHさんが沿道から声をかけてくれた「おめでとうアイアンマンだね」嬉しかった。
お城の門をくぐり、あと50m、応援のかたがたが差し出す手にタッチしながら
、ウイニングロードのブルーのジュータンをダッシュで走る。
本当は家族みんなでテープを切りたかったが、新生児に毛が生えたようなのがいるので
今年は一人さびしくゴール。すぐにメダルとタオルが肩からかけられた。
これだ、メダルだ。アイアンマンになったぞ。嬉しかった。やっぱりニコニコした。
ゴール後倒れる人もいると聞いたが、私の場合意外と体力は残っていた。
ゴールでは、たきもとさんや仲間の奥さんが待っていてくれた。
写真もとってくれた。いつもは、早く寝ている嫁さんも今日は家で完走の知らせを待っている。
すぐに瀧本さんのケータイを借り電話した。嫁さんはとても喜んでくれた。
時間的にも金銭面でも負担をかけていたので、完走を報告できてほんとうに良かった。
RUN:5時間12分55秒(516位)
Over All 14時間47分51秒(620位)

1年前、アイアンマンというその称号は私には無縁の物だと思っていた。
年間の70〜80日を佐世保以外のエリアに出張に出る私には無理だと思っていた。
今回私をアイアンマンレースに誘ってくれたHさんにとても感謝しています。
それに多くの仲間
の皆さんのおかげで見事自分がアイアンマンの仲間になれた。
ありがとうございました。

なにより、立派に3人の男の子を育てながら、頑張っている嫁さんに感謝しています。
また来年もチャレンジします。そして家族と一緒にゴールします。





                                 2004/18/5  Takashi  Nakahara


                                                  

〜そしてアイアンマンへ〜