1、あゝ時移り世は老ひて 先立つものは唯名のみ
黒き鋼のその下に うちひしがれて若人の
昔日の意氣今いづこ
2、苦難の道は經にけれど 六つの寮には聲もなく
時の流れの狂へるに うたげの夢は尚深く
我等は武器を失ひぬ
3、黒雲こむるその中に 失せし劍を求めては
行かん何處の果なりと 目覺めよ起てよ二百余
雄々しく旅路二度せん
4、鐘ふりて行く我が友に 從ふ者の幾人ぞ
きけ枯さびしその聲を 汝が胸には血のなきか
汝れ今こゝに滿ち足るか
5、月日めぐりて十九年 立つべき時のつひに來ぬ
木鐸ふらん吾寮に 今宵の意氣のなかりせば
世の若人を如何せん