我等が朝に仰ぎ夕に臨む千歳山は平安朝の昔より阿古耶姫の傳説を以て知られ
出羽随一の歌枕として當時の歌人が等しく憧憬れし名山なり
*山形高等学校の寮歌テープでは、1番でなく3番を最初に歌い、次に1番、2番、4番、5番
と歌っています。山寺で聞いた山形高・大谷木大先輩の阿古耶姫のお話とこの寮歌は、
今も忘れられません。寮歌はもう少しゆっくり歌っていました。
1、野を吹く風のうら寒く
出羽に名を得し歌枕
千歳ヶ丘は黄昏れて
古き傳統の悲しくも
うら若き子の胸にしむ
2、千歳の齢重ぬとも
美に憧憬るゝ人心
いつの世までか變るべき
まして若人薄命の
佳人に涙なからめや
3、きけ萬松寺の鐘の聲
松吹く風におくられて
黄昏の野にひろごれば
神秘の調おごそかに
時の推移を物語る
4、時代は遠く距りて
血潮にもゆる丈夫が
ここ秀麗の地を卜し
自治の烽火をあげてより
七年の時過ぎ去りぬ
5、あゝうら若き青春の
生命ぞ固く結ばれて
飛躍の誓ひひめつゝも
希望の灯かいあぐる
之ぞ我等がフスマ寮