嗚呼六寮に　　　　　

　　　　　　浦和高等学校昭和八年度寮歌　　

　　　　　　　　伴奏：TAKECHANバンド　

１、嗚呼六寮に秋闌けて　雨蕭々と音も無し
　　梵鐘遠く風寒く　今武蔵野は暮れんとす

２、松亭々と影黒く　櫟林に闇は來て
　　暮鳥の急ぐ二つ三つ　濡れつゝ空に聞ゆなり
　　
３、我郷愁に胸溢れ　故山を見れば雲低く
　　窓に過去(いにし)をしのぶれば　熱き涙の溢る哉

４、されど吾友若人よ　時こそ今は秋なれど
　　萬聲地に伏す時なれど　たヾ感激に哭(なげ)かんや

５、見よ混沌の常(とこ)闇に　中天をつく六寮の
　　高き自由の歌こそは　げに若人の血か熱か

６、嗚呼寥(れう)風の一過して　晦冥(くわいめい)の風破れたり
　　いざ黎明に諸共に　手を組まん哉二百人