新潟高等学校大正十年度寮歌
伴奏：TAKECHANバンド
１、馨床しき花衣
朧月夜の下臥の
夢に入り来る美し国
常春の世を創らんと
若人ここにより集ひ
礎おきぬ自治の寮
２、櫨色匂ふあけぼのの
光を浴ぶる越の原
緑色濃き若草に
友よ契りの酒汲まん
希望溢るる我胸に
晨の調奏でつつ
３、雄濤砕けて白く散る
寄居ヶ浜の磯づたひ
浜撫子よ月見草
砂丘に遊ぶ蟹にしも
群れとぶ小さき鳥にしも
自然の啓示君見ずや
４、長江流緩くして
さざれ小波の繁ければ
憂を含む岸草に
多感の子等は涙しつ
そよ吹く風よ野よ花よ
若さは人の命なり
５、ほの紫に暮れて行く
佐渡ヶ島根の黄昏や
曠野をこむる夕靄に
見えざる力思ひては
淡き運命の悲愁を
健児の胸にそそるかな
６、北斗の影は著くして
静寂の更くる北国の
小暗き夜は友皆に
一つ樓に團樂して
うら若き日の歡喜に
憧憬の歌あはせなん