頌春の歌 生誕ここに     


      新潟高等学校大正九年度記念歌

        伴奏:TAKECHANバンド 

1、 生誕ここに一年と
   春は再び廻り来ぬ
   草木緑に萌え出でて
   雲雀は高く歌ふなり
   若き誇りの二百人
   光を浴びて丘に立つ

 
2、揺れたち昇る陽炎や
  ふりさけ見れば紫の
  一抹佐渡が島霞
  薔薇色雲よ真白帆よ
  希望憧憬わが象徴
  乗せて漂ふ青海波
 


3、ああ青春の喜びは
  胸に溢れて熱き血の
  漲る吾が腕かな
  さはれ微かにひそかにも
  かすりて過ぐる悒愁の
  黒き眸に涙あり

4、そは歓楽に悲哀を
  ふと思ひ出し若人が
  やがて来るべき烈日の
  激しき戦知ればにか
  運命の前の凋落の
  一葉の影思へばか


5、無心の砂は崩れ来て
  鳶は舞ひ居り悠久を
  この麗日の丘の上
  頌春の歌あはせつゝ
  贅なき宴催せば
  散りこそかかれ花の雪