橄欖咲いて     


      浪速高等学校昭和九年弓道部歌 

        伴奏:TAKECHANバンド 


 1、橄欖咲いて星白き    南の國や三州に
   三年飛ばず亦鳴かず   臥龍の思ひたぶるに
   うそぶき立てる丈夫の  湧き立つ血潮君知るや

 2、五尺の眇軀我なれど    思千里の青雲に
   滾りて燃える意氣はあり 慷慨悲歌の若人が
   一度起たば何事か    回天の偉業成らざらん

 3、花咲き花は移ろふを   開かぬ蕾何かある
   我が世の春は遠くとも  彼と等しく享けし種
   何時かは咲きて驂鸞の  青史不朽の名を載せん

 4、あゝ紅の血のあらば   叩かば響け十萬里
   人生意氣に感ずてふ   高き氣概を我が胸に
   破邪顕正の征矢とりて  起てと叫ぶを如何にせん

 5、草を枕の旅なれば    木立の蔭のやどりにも
   深き縁のありと聞く   まして三年の若き日を
   結ぶ心の梓弓      友よ無量の感如何に

 6、銀觴あげて口誦む    朧月夜の花の宴
   紅葉かざして嘯かん   山里どよむ意氣の歌
   武庫原頭の三年こそ   我が青春の花なれや