讃想歌 黄昏る想深けれど    


      広島高等学校昭和二年寮歌
        伴奏:TAKECHANバンド 



  (はじめ)の唄 黄昏(たそが)る想深けれど
      竪琴(りーら)の鳩は鳴き止まず
      陽を求めてや旅人は
      双葉の岡に花を()
      勇魚(いさな)採らんか船人(ふなんど)
      海の嘆きを空に聴く

  (あした)の唄 噫朝明(あさあけ)の人の世に
      青愁分つ友もあれ
      夜来の花も咲くという
      皆実ヶ原に霧裂けて
      瀬戸の朝潮(あさしほ)さゝやけど
      希望(のぞみ)の夢は醒めやらず

  (よい)の唄 流星()ぬる草原の
      月に吠ゆるは誰が人ぞ
      露しく庭に只一人
      地平(ぢへい)の方を眺むれば
      想の唄の流れ来て
      夢幻の闇は戦きぬ