城北十里     


      浦和高等学校昭和九年度寮歌  

        伴奏:TAKECHANバンド 

1、城北十里春闌けて      草芳しく陽炎へば
  野路に吹かする若き頬の   薔薇と匂へ我が青春
  菊華の徽章潔くして     高き啓示に若人の
  自治の矜持や十二年     歓喜を永遠に奏でんか

2、赫耀の日は燦々と      丘の櫟の地に黝く
  白露しづるる夏草や     翠ぞ青き瑤沙原
  有情の遊子眉清く      烈日に立つ後影
  鳶色ぞ濃き麦藁の      深き庇に風薫る

3、 新月淡き仲山道       蕭條として暮迫る
  落葉を踏みて朴の歯の    戞戞として響くかな
  蒼茫曠き武蔵野に      孤雁夜空を啼き行けば
  静寂の裡の六つの寮     健児故山の夢を呼ぶ

4、秩父は雪に風荒び      萬象清き二萬坪
  北斗一聯傾けば       勧学の窓灯は更くる
  清き希望と感激の      渾身の血に意気の歌
  浦和に競う吾が友よ     雙手を挙げて叫ばんか