人絢爛の     


      高知高等学校大正十三年寮歌

        伴奏:TAKECHANバンド 

 1、人絢爛の美にただれ
   世は混沌の夢を追ふ
   百歳の計を慮ふ兒等
   來りて結べ雄津ヶ原

 2、見やれば北に翠巒の
   山背は高く軟弱の
   都の塵をさへぎりて
   聖境ここに彌高し

 3、遥かに指せば南溟の
   巨浪の送る覇気を容れ
   為すある秋を偲びつつ
   三歳の雌伏なさんかな

 4、想は馳する南欧の
   灯ともし頃の雲の色
   チューリンゲンの病葉よ
   ユングフラウの影淡し

 5、夕陽沈む鏡畔の
   神秘にふるふ黄昏よ
   二十歳の胸に迫り來る
   詩聖の域を我ぞ知る

 6、自由の寮に育まれて
   時世の道に従へど
   感激の無き人生を
   空虚と拒め若人よ

 7、去就の岐路に踏み迷ふ
   人幾億の導きに
   我等はなさん人の世の
   理想の偉業建設を