波濤巨艦の     

                                       
      
昭和十五年旅順高等学校第二回寮歌  

        伴奏:TAKECHANバンド 


 1、波濤巨艦の影呑みて   月に昔を繰言ちぬ
   破城悲憤の魂籠めて   松籟は吠ゆその挽歌
   硝煙消えて四十年    眠るがごとく月光に
   朧々の旅順港

 2、松葉毎におく露は    そも誰が為の涙なる
   興亜の使命拓きたる   貔貅二万の影何処
   残塁に立ち叫ぶかな   父祖よ安かれ我も亦
   魂魄とめん黄土層

 3、浄き二条の白線に    男の子が高き誇り秘め
   紅にほふ双頬に     生命の春を唱はなむ
   月ぞ今宵はさやかなる  友よ手をとり花かざし
   一さし舞はん惜春賦

 6、今遼東の丘の上     雄叫び高く揚ぐるとき
   地平のかなた昧茫と   暁待てり大曠野
   祖国の希望吾は享け   興亜の責を我に負ふ
   豈奮はずや熱の子よ