1、光のどけき春の日を 静こころなく花の散る
校庭の樹蔭に佇みて 行方もしらぬ白雲に
遠き思を托しつつ 君は語りぬその抱負
われは叫びぬ我が思ひ 心の血潮わくままに
2、陰雲暗き五月雨に 寮の灯のかげあはく
人寂寥を喞つとき 啓示すが如く血になきて
杜鵑一聲去りゆけば 怪しうも血潮をどりきて
くらき灯をかきあげつ 文をよみけり君と我れ
5、詩人は我に語りにき 實に人生は旅にして
われ等は路ゆく旅人と わが友若き旅人よ
忘るる勿れ丘の日を われ等の旅のつくるまで
長き旅路のひとときを 君と憩ひし丘の日を