1、故郷遠く六稜の 理想の炬火を目指しつゝ
濁世の海に漕ぎ出でて 逆巻く波も吾緒琴
八重の汐路を掻き分けて 旭水畔友を見ぬ
2、春行楽の夜は更けて 友と手を把り漂泊ひつ
蒼龍影の濃き辺り 驕楽の中に秘めやらぬ
哲理の姿見出して 進まん道を誓ひたり
3、荒鷲翔ける蒼穹に 夏雲湧けど炎熱に
紅頬汗は伝へども 真理の道を辿りゆく
子等の憩へる三寮は 操の影に包まれぬ
4、あゝ中天に月冴えぬ 木犀の香の忍び寄り
篝火揺らぐ庭の辺に 星の筵に宴する
意気の男の子は円座して 感激の歌、声嗄れぬ
5、朔風飈と吹き荒み 時期の流れは滔々と
三つの城辺を襲へども 希望に燃ゆる若人よ
自治の誇りを翳しつゝ 層巒越えて飛躍せん