春の流は         

      明治四十三年第六高等学校東大寄贈歌
  
              
伴奏:TAKECHANバンド


1、春の流はまだあさく    草木のゆめはかたけれど
  希望の光みなぎりて    今六稜の丘の上
  桂の冠かゝげつゝ     御神しづかに天降らむ

2、狂風すごくふきすさみ   荒波高くよせ来り
  魔軍の群のおそふとも   厳たる三つの城に拠り
  節操を固く守りつゝ    篭れる友よいまいかに

3、野路の村雨それならで   そこに三年の春秋を
  送り迎へて来しわれら   時折ふしのうつるにも
  まづ思ひやる故郷は    いかにぞ友はいかにぞと

4、あゝわが友よクローバの  花咲く庭もなつかしく
  そよ風吹けばアカシヤの  あまき花の香たち迷ふ
  木の下かげもわすられず  思ひでふかき夢多し

5、今日なつかしき故郷は   吾はらからのよろこびの
  あふれし歌にどよむらむ  我等はこゝにまどゐして
  母校の春をしのびつゝ   はるかに祝ふ記念祭