春、東山の     


      大正四年第三高等学校寮歌

        伴奏:TAKECHANバンド 

1、春、東山の花に酔ひ
  秋、清谷の香に迷ふ
  古都よ醒めよと暁鐘を
  握りて立てる神陵兒
  響けよ、世を醒ませよ
  自由の鐘よ
  守れよ、世に誇れよ
  自由の鐘を

2、花、嵐峡の靉靆に
  月、嵯峨の野の玲瓏に
  理想の光映ゆる時
  希望は胸にみなぎりぬ
  輝け、世を照らせよ
  理想の光
  守れよ、世に誇れよ
  自由の理想

3、クロバーの芝生に友と踞し
  如意の高嶺を仰ぎつゝ
  眞理と未来を語る時
  友情清く溶け出づる
  かたくも、濃く結べよ
  久遠の信を
  守れよ、寮の光輝を
  自由の友よ

4、東に聳ゆる比叡の嶽
  西に流るゝ加茂の水
  嶽と水との氣の凝りて
  爛漫咲ける花を見よ
  歌へよ、世に誇れよ
  自由の花を
  守れよ、朝日に照る
  自由の花を

5、是れ先人が守り來し
  學と自由の不羈の城
  独立自由の剣取りて
  神陵の子よ奮ひ立て
  ひらめけ山櫻の
  自由の旗よ
  守れよ、世にほこれよ
  自由の旗を