「人類が創る宇宙展」レポート

2003年10月19日に日本科学未来館の「人類が創る宇宙史展」に行ってきました。
この展覧会、この10月に宇宙開発事業団(NASAD)、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所の三機関が統合して
日本航空宇宙開発機構(JAXA)が発足した記念イベントらしいのですが、ともかく展示会のタイトルにひきつけられて
お台場まで出かけてきました。

1.アポロ宇宙船(模型)

この展覧会で最大の展示物がこのアポロ宇宙船の月着陸船(実物大模型)。実は管理者は1976年生まれで、生まれたときにはすでにアポロ計画が終わってしまっていた世代です。(生まれたころは米ソともに宇宙計画が下火になって、物心ついたときにはもうスペースシャトルやミールの時代になっていたなぁ。)と言うわけで、何気に管理者はアポロにといっても歴史や映画の中の話というような感じです。(アポロと言えばチョコレートだし・・・。むしろ、ソビエトのミール宇宙ステーションとかのほうが自分のなかでは宇宙開発の象徴だなぁ)

でもアポロ計画って、すごいことです。
人間はもうそんな昔に月に着いていたんですから。
1969年、と言えばいまから34年前。34年前にはテレビ電話が持ち運びができると考えたひとはほとんどいなかったですし、当然パソコンも、インターネットもDVDも、コンビにも、回転寿司も、コアラのマーチもないと言う時代です。親父に聞いた所では電卓すらなかったと言うわけですから、その当事にいって生活してみろと言ってもちょっとしんどいなぁと思ってしまうような時代です。またトリビアの泉でアポロのコンピューターの性能はファミコン以下と言うのをやっていました。アポロ計画ってあのアメリカが国のプライドをかけたプロジェクトなのに、そんなものしかつめなかったってほどの昔ってことで
すよ。(もっとも宇宙では太陽の影響で地上と同じ半導体を使えないとは聞いていますが・・・・・)

しかし、逆に言えばそれ以来人間は月にいっていなということです。素人考えだと今の技術(普段私達が使っているもの)を使えばもっと効率的にいけるような気がするのですが。よほど月というのは面白くないところなんでしょうかねぇ
私はいってみたいと思うのですが・・・・・・・・・・。
以外とと誰かがサックと信じられないコストで再び月の土を踏んじゃったりとか。(中国あたりがやっちゃたりして。)

2.アポロ宇宙服
今度はアポロ宇宙服です。あの月面写真に出ているものです。
でもこれもやっぱレプリカとのことです。
ボランティアのおじさん(おじいさん)が熱っぽい口調でこの宇宙服を60年の思い出とともに語っていました。(やっぱりその当時を経験した人たちにとってアポロって特別なんですね。)
この宇宙服、体温による温度上昇を防ぐため水冷式となっておりパイプが通っている関係で着るのが大変とのことです。また宇宙服というのは内部の気圧が1気圧でないため着るために時間をかけての減圧などの準備も必要とのこと。

そういうの聞くと、ジャージ感覚で着ることができるジオン軍のノーマルスーツってすごいんだなー。

3.国際宇宙ステーション模型
今度は国際宇宙ステーション(ISS)の模型。ただし日本の「きぼう」モジュールに日の丸とNASDAのロゴが描かれている以外、他国のモジュールには国旗やロゴがないためぱっと見、日本の宇宙ステーションに見えるところがミソ。もっとも、日本がこんな立派なものをもつとしたら太平洋戦争にでも勝たない限り無理だろうなぁ・・・・・・・。(そしたらナチスと宇宙戦争か。そのときは陸軍と海軍どっちが宇宙開発の主導権をとるんだろう。)                                       もし今の日本が宇宙ステーションをもつとしたら「われらが有人宇宙船」(裳華房ポピュラーサイエンス)にあるような使い捨て宇宙船の軌道モジュールをつなぎ合わせた、あの数珠と知恵の輪をあわせたような感じになるんだろうなぁ。中国も神船5号を打ち上げたときに軌道モジュールを衛星軌道において人工衛星としてしばらく使うっていいているから、たぶん同じことを考えているだろうなぁ。
で、もうひとつこの模型のミソなところはこれが完成予想というところ。スペースシャトル:コロンビアの事故の影響で建設が遅れているのは皆さんご承知のとおり。NASAでは一時無人化するとの話もとり立たされていると言うニュースが10月24日のYHOOニュースに出てたし、前途多難だなぁ。
そう考えると、ソ連崩壊という日本で言えば明治維新なみのドサクサのなかミールを運用、増築していたロシアの努力と根性はもすごく評価できるなぁ。
 

4.宇宙食(どうやら本物)
今度は宇宙食の展示。どうやら本当にアメリカの宇宙飛行士が食べているものを持ってきたらしい。

写真のものはすべてフリーズドライで右上からピラフ、チリビーンズ、スクランブルエッグ、コーンのマヨネーズ和え。無重力状態で食べれるようマジックテープ付のトレイに水でもどすまえの状態のものをくつけています。
感じとしてはカップラーメンの具と同じで、ものすごく軽いです。しかも、水で戻した後を想像してみましたが、あまりおいしそうとは思えないです。
持ってける重量に制限があるロケットでは食事も量を持っていくとなるとしょうがないのかなぁ。管理人がもし宇宙に行くときはレトルトカレーはもっていきたいな。ちなみにいま日清製粉が宇宙で食べれるカップめんを開発しているって聞いたけどどうなったんだろう。

この宇宙食のコーナではJAXAの職員の方がマンツーマンでをし解説てくれていました。カレーのことをちょっと聞いてみたところ、
「レトルトカレーはもともと宇宙食の技術を応用したものなので、カレーは比較的宇宙食としてはメジャーな献立」とのこと。同じ方の説明によると宇宙飛行士のメンタルヘルスの面から宇宙食は結構バラエティがあるとのこと。
理屈としては海軍の潜水艦乗りが献立では他の兵科よりも優先されているのとおなじとのことです。                             ただ、この宇宙食どう見ても管理人が貧乏だった学生のころの激安インスタント食品で1週間食いつないだことを思い出させるものなので、本当にこの食事がメンタルヘルスに役立つのかと言うのは、個人的に結構疑問です。

(今回のはアメリカの宇宙食とのこと。ちなみにイラク戦争のときアメリカ陸軍に従軍していたどっかのテレビの従軍記者が「米軍の食事は無茶苦茶マズイ」という戦争と関係ないレポートを送ってきていたので、アメリカ人にはこれでOKなのかなぁ。ロシアの宇宙食は結構うまいと聞いたけど、どうなのだろうか。)

5.総括
この展覧会、他にJAXAが計画しているスペースプレーンの模型や、デユポン社の宇宙用素材の解説パネルなどが展示されていました。内容を総括すると展示はほとんどアメリカの過去の宇宙計画と、日米の宇宙協力に関するもので、ロシアやフランス
中国などその他の宇宙開発に関する内容がほとんどありませんでした。(ロシアに関しては時間つぶしの映像で、セルゲイ・コリョフと、ガガーリンに触れていたけど。)宇宙開発に関してはややソ連/ロシアびいきなところがある管理者としてはそこが不満でした。

それともうひとつ印象的だったのは、結構子供がしつこくJAXAの職員やボランティアのおじさんたちに質問していたことです。
こういうところにくる子供にとって有人宇宙飛行は結構関心があるのでしょう。また、子供とはいえ知識や洞察力はかなりなものです。あるJAXAの職員が子供のするどい質問(地球の重力と軌道上の無重力状態、月の重力について)をあびせて、たじたじにしていたのには驚きでした。(といいつつ、意地悪くその光景を管理者は眺めていました。)
結構、こどもをバカにしてはいけないとのこと。

またもうひとつの驚きは、JAXAの宇宙クイズコーナーで

「日本最初の宇宙飛行士は毛利さん」

とほとんどの子供が答えていたこと。

どうやら、TBSの宇宙プロジェクトと秋山さんは黒歴史になってしまったようです。
(ちなみにフジテレビの
ガチャピン宇宙プロジェクトはすでに完全な黒歴史ですけど・・・・。当たり前か・・・・・・・・)

ガチャピン宇宙プロジェクトはここをクリック  (宇宙遊泳をするガチャピンが見れます)


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【おまけ】
1.日本科学未来館といえばホンダのASIMO。
  私が行ったときはハンガーでお休み。
  それで、ひとつ発見。

  ASIMOの目はGM(RGM‐79)にそっくり

ちなみに同じロボットコーナのPINOはジオン系のモノアイでした。





2.日本の宇宙開発といえばH2シリーズ。
  H2のロケットエンジンも展示されているので、画像をUPしときます。リックドムのヴァーニアもこんな感じ?